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ぶりっ子 107 ページ20



石が太陽の熱を吸収しているのか、そこに触れたところがジリジリと熱い。卵よろしく打ち付けられた頭も痛むが何より、傷に石がくい込んでとても痛い。この隠、絶許。

頭を隠に抑えつけられながら、視線を限界まで上にずらす。すると、いくつもの突き抜けるような視線がこちらに向けられていた。


「遅い。遅すぎるぞ。俺たちがここに着いてから何分だったと思っている(ネチネチ」

「うむ!もうすぐお館様もいらっしゃる頃だ!!もう少し早く来ることは出来なかったのか!?」


私の頭を抑える隠が、弾かれたように頭を下げた。

その手が少し震えているのを見て、この隠も柱が怖いのだなあ、と思う。隠の人って大体が柱の人を怖がっている印象だ。

特に、今みたいに柱が皆不機嫌なら当たり前の反応だ。柱といったらそのオーラだけで圧倒されてしまう程の強者。誰だって本能には抗えない。

隠が顔を上げて口を開いた、その時。
顎をつかまれ、グイッ、と上を向けさせられた。
目の前でジャラリ、と揺れる眩いばかりの宝石が光を反射する。


「まあ、お館様がいらっしゃる前に来たんだから、それはいいだろ。んな事より、追放騒ぎの次は鬼を庇って隊律違反なんてド派手な事しでかした此奴から話を聞きてえけどなあ」


「俺たち柱も相当驚いてんだぜ?なんせ、あの自分に利益のある事しかしない(・・・・・・・・・・・)お前が誰かを庇うなんてよォ?加えて庇ったのが鬼と来た。耳を疑ったぜ俺は」

『ゔゔ、』


私が変な声を上げるのも気にとめずに、目の前の大男__音柱 宇髄天元は、話を続ける。

ちょっと待って欲しい。

話ならいくらでも、それこそ悪口だって黙って聞くがいくらなんでもこの体勢は辛い。地面に転がされたまま、顔だけ可能な限り上を向かされているのだ。あごを引こうにも、がっしり固定されて動けない。

傷口に地面の石が当たってジリジリ痛むし、このまま首に負担かけ続けたら靭帯損傷とか……笑えねえ!!!!!


「宇髄さん、その手を離してください。罪人を罰するのは、今では無いはずですよ?」

「…胡蝶」


するり、と手を離される。
ゆっくりそちらを見ると、変わらないあの笑顔(・・・・)でこちらを見ている胡蝶しのぶの姿があった。

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紅奈虹夢@虹茶(プロフ) - 無理しないで頑張っていただければ幸いです (5月3日 22時) (レス) id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (4月29日 20時) (レス) @page27 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
くまもん - 最高です。ドタイプな作品です。更新お願いします! (2月29日 15時) (レス) @page27 id: 888b8ee33d (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 更新待ってますね!ゆっくりでいいので! (1月7日 18時) (レス) @page27 id: 4e402dc10b (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - 続きが気になります!更新待ってます!! (7月21日 22時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜々 | 作成日時:2020年11月15日 22時

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