ぶりっ子 105 ページ18
*
暗闇で視界が悪い中、月の光だけを頼りに2人を追いかける。…このまま走ってるだけじゃ、絶対に追いつけない!!
前を走るカナヲちゃんの背中は、だんだん小さくなっていく。このままじゃ私がカナヲちゃんを食い止めるより先に、禰豆子ちゃんに追いつかれてしまう。それなら、
『光の呼吸 弐ノ型__電光石火』
口からシィィ…と息が漏れる。
ぼこぼこした地面を走るより、木を蹴って移動した方が速いと判断した私は、近くの木の幹を蹴って、また隣の木の幹を蹴って……。
それをどんどん繰り返していくうちにカナヲちゃんが目の前に迫った。両手を伸ばして、彼女を捕える。倒れ込む時に彼女の刀が頬を掠めたが、そんなの気にしてはいられない。
「…………」
『動こうとしても無駄だよ、絶対離さないから!!』
彼女に私が覆い被さるという、はたから見たらアウトかもしれない体制。(しかも片方傷だらけ)
私が絶対離さない宣言をしたあともカナヲちゃんは何とか抜け出そうともがいている。くっそー!やっぱり力強いなカナヲちゃん!!うおお負けない!!唸れ私の中のキ○肉マン!!!(?)
少しでも気を抜いたら跳ね除けられてしまうだろう。それが分かっていたから、カナヲちゃんを抑えるのに全神経を集中させていた。
「…………どうして、」
『え?……あー、えっと禰豆子ちゃん大切な子だから、斬られたら困るからかな』
禰豆子ちゃんは逃げているだろうか、と思ってそちらを見ると、少し離れたところで心配そうにこちらの様子を伺っていた。は?可愛い。
呼吸の反動か、ドッと疲れの波が押し寄せる。
なんかクラクラするけどもう少しの我慢だ。アニメと一緒なら、あと少しで__。
そう思った瞬間、あの声が響き渡った。
「伝令!伝令!カァーッ!!
本部ヨリ伝令アリ!!炭治郎、禰豆子、両名ヲ拘束!連レ帰ルベシ!!」
「……この子、禰豆子?」
その言葉に頷き、拘束する力をゆるめるとカナヲちゃんは直ぐに立ち上がった。まあその上にいた私がどうなるかは分かりきったことだろう。無様に倒れましたが何か?
隠の人たちがどんどん集まってきた時、私は禰豆子ちゃんの方に歩みよって抱きしめる。禰豆子ちゃんが無事でほんとよかった……。そう安堵したのも束の間。
え?なに!?なんで私も縛られてんの((
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蛍 - 面白すぎマス!続きを正座待機 (5月13日 0時) (レス) @page28 id: 0a611a2a4e (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢@虹茶(プロフ) - 無理しないで頑張っていただければ幸いです (5月3日 22時) (レス) id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (4月29日 20時) (レス) @page27 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
くまもん - 最高です。ドタイプな作品です。更新お願いします! (2月29日 15時) (レス) @page27 id: 888b8ee33d (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 更新待ってますね!ゆっくりでいいので! (1月7日 18時) (レス) @page27 id: 4e402dc10b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜々 | 作成日時:2020年11月15日 22時