伏魔の時間�� ページ10
しばらくして、烏間先生の部下である園川さんが戻ってきた。
「烏間さん······案の定、ダメです。政府としてあのホテルの宿泊者を問い合わせても······『プライバシー』を繰り返すばかりで······」
政府の権限を使ってもダメなのかよ······
しかし、烏間先生はそれに納得した顔をした。
「······やはりか」
「やはり······？」
どういうこと？
「警視庁の知人から聞いた話だが······この小さなリゾート島"普久間島"は"伏魔島"と言われ、マークされている」
烏間先生が言った。
あの離れた山頂のホテルだけはまっとうなホテルではないと。
南海の孤島の地理も手伝い、マフィアなど悪い奴らが出入りしているらしい。
ドラッグや麻薬の売買やパティーとかもあるとか。
しかし、そんなことがわかってあても警察はなにもしない。
というか、できないが正しいそうだ。
なんでも政府のお偉いさんとのパイプがあり、うかつに手が出せないそうだ。
おいおい······
今、日本の闇を聞かされたぞ。
本来なら一生知らず、そして関わることなんてなかったはずの日本の闇を······
「ふーん。そんなホテルがこっちの味方する訳ないね」
カルマはそう言ってハンカチで俺の汗を拭く。
それが終わるとストローを差した、水の入ったグラスを俺に渡す。
俺はストローを加え、水分補給。
口を離すとカルマは濡れた俺の口元を拭く。
『······』
色々と言いたいことはあるが、俺はだるいのでされるがまま。
止めるのもだるいから諦めた。
すると、寺坂が言った。
「言うこと聞くのも危険すぎんぜ。1番チビな2人と、感染してるAの3人でこいだァ？ 人質増やすモンだろ！！」
寺坂の言う通りだが、渚と茅野の頭を叩くのはやめてあげろ。
「要求なんざ、全シカトだ！！ 今すぐ全員を都会の病院に運んで──」
「賛成できないな」
そんな中、大量の氷水を持ってきた竹林がきた。
「もし本当に人工的に作った未知のウィルスなら、対応できる抗ウィルス薬はどんな大病院に置いてない。対症療法で応急処置はしとくから、急いで取引に行った方が良い」
······完全に打つ手なしだな。
タコ先生は動けない。
俺らのうち半分が感染。
政府として権限も使えない。
どうすれば──
「良い方法がありますよ」
タコ先生が突然そう言った。
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羽衣瑠璃(プロフ) - とまてぃーがーるさん» とまてぃーがーる。さん、コメントありがとうございます。夜中になっても読んでいたなんて少し驚きました。 (6月10日 18時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
とまてぃーがーる - 業がイケメンダァ！！！！好み。夜中の3時まで読んじゃうぐらい！（実話） (6月10日 17時) (レス) @page32 id: 9a5c8c0bcc (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃 - lokilokiさん» lokilokiさん、コメントありがとうございます。渚くんはとても優しいので、作者は好きです。 (2023年1月16日 6時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - 高岡マジで最低。渚が夢主ちゃんのことも考えていて、優しすぎる！！ (2023年1月15日 23時) (レス) @page38 id: 56bf4b609c (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃 - 祝・お気に入り登録者100人！！！ 皆さん、ありがとうございました(^.^) (2023年1月15日 11時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2022年12月31日 13時
