叱咤の時間�機�side:渚 ページ36
「殺してやる······よくも皆を」
「ははははは。その意気だ！！ 殺しにきなさい、渚くん！！」
こんな奴──
──ゴッ
「ぐっ」
痛いっ！！
頭にな固い物がいきおいよく当たった。
ふと足元を見ると、そこにはスタンガンが落ちていた。
そして······
「チョーシこいてんじゃねーぞ、渚ァ！！」
寺坂くんの怒鳴り声が聞こえた。
「薬が爆破された時よ、テメー俺を哀れむような目で見ただろ。いっちょ前に他人の気遣いしてんじゃねーぞ、モヤシ野郎！！ ウィルスなんざ、寝てりゃ余裕で治せんだよ！！」
寺坂くんの叫び声が耳に届く。
それが少しずつ僕を冷静にさせていく。
「そんなクズでも息の根止めりゃ殺人罪だ。テメーはキレるに任せて100億のチャンス手放すのか？」
「寺坂くんの言う通りです、渚くん。その男を殺してもなんの価値もないし、逆上して不利になるだけ」
殺せんせー······
「そもそも、彼に治療薬に関する知識などない。下にいた毒使いの男に聞きましょう。こんな男は気絶程度で充分です」
殺せんせーの言葉に鷹岡先生は文句を言う。
「おいおい、余計な水差すんじゃねェ。本気で殺しにこさせなきゃ意味ねぇんだ。このチビの本気の殺意を屈辱的に返り討ちにして······初めて俺の恥は消し去れ──」
「渚くん、寺坂くんのスタンガンを拾いなさい」
「······」
僕は足元に落ちているスタンガンを見る。
「その男の命と先生の命。その男の言葉と寺坂くんの言葉。それぞれどちらに価値があるのか考えるんです」
「······」
僕は······
「寺坂！！」
すると、寺坂くんが倒れた。
「お前これ、熱やべぇぞ！！」
「こんな状態できてたのかよ！！」
「うるせぇ······見るならあっちだ······やれ、渚。死なねぇ範囲で、ブッ殺せ」
「······」
僕はスタンガンを拾い······腰に差した。
「「「······」」」
そして上着を脱いで、ナイフを持って構える。
そんな僕を見て笑う鷹岡先生。
「お〜お〜。カッコいいねぇ」
鷹岡先生はそう言い、僕と同じく上着を脱いで素手のまま構えた。
「ナイフ使う気満々だな。安心したぜ。スタンガンはお友達の義理立てして拾ってやったということこか」
すると鷹岡先生がなにかを取り出した。
それは、3つの小瓶と1本の注射器だった。
あれは······
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羽衣瑠璃(プロフ) - とまてぃーがーるさん» とまてぃーがーる。さん、コメントありがとうございます。夜中になっても読んでいたなんて少し驚きました。 (6月10日 18時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
とまてぃーがーる - 業がイケメンダァ！！！！好み。夜中の3時まで読んじゃうぐらい！（実話） (6月10日 17時) (レス) @page32 id: 9a5c8c0bcc (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃 - lokilokiさん» lokilokiさん、コメントありがとうございます。渚くんはとても優しいので、作者は好きです。 (2023年1月16日 6時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - 高岡マジで最低。渚が夢主ちゃんのことも考えていて、優しすぎる！！ (2023年1月15日 23時) (レス) @page38 id: 56bf4b609c (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃 - 祝・お気に入り登録者100人！！！ 皆さん、ありがとうございました(^.^) (2023年1月15日 11時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2022年12月31日 13時
