閑話の時間〜手紙〜 ページ48
その日、俺はとある公園にきた。
そこには優希とわかばパークに通う男の子がいた。
『優希！』
「あっお兄ちゃん！」
「Aじゃん」
俺は小走りで駆け寄ってきた優希を抱き締める。
最近、優希は少し元気になりこうやってわかばパークの友達と近くの公園で遊ぶようになった。
それは嬉しい変化で、俺は一緒に遊んでくれた男の子にお礼を言って優希と家に帰る。
手を繋ぎ、優希の歩幅に合わせて歩きながら優希の話を聞く。
1日の中で1番大切で幸せな時間。
優希は一生懸命、今日の出来事を話す。
わかばパークや公園でなにをしたのか。
渡した問題集をどこまでやったのか。
なにがわからなかったのか。
そんな話を俺は相づちを打ちながら聞く。
すると······
「そういえばね、今日お兄ちゃんのお友達に会って、お菓子もらったの」
優希がお菓子の箱を俺に見せた。
『俺のお友達？ どんな人？』
「うーんとね、黒髪で身長が高い男の人」
頭に浮かんだのは磯貝。
でも、あいつに優希のこと言ってねぇし······
『ほかにどんな特徴があった？ その人、頭に触覚があった？』
「触覚？ なかったよ。············あっ！ でも、『これを渡して』って頼まれたんだ」
優希がポケットから取り出したのは、折り畳れた1枚の紙。
俺はそれを受け取り、開く。
紙はノートの切れ端で、そこまで珍しく······
『っ！！？』
俺は内容を見て血の気が引いた。
優希はそんな俺の様子を見て首を傾げる。
「お兄ちゃん？」
『······優希、これ中身見た？』
「ううん。人の手紙は勝手に見たらダメだもん」
『そうだな』
優希がいい子で助かった。
俺は手紙をポケットにねじ込む。
『優希、お兄ちゃんのお願い聞いてくれないか？』
「お願い？ なぁに？」
『しばらく、公園で遊ぶのを我慢してほしいんだ。わかばパークは俺が迎えに来るまで出たらダメ』
俺は優希にそう言った。
「公園、ダメなの······？」
『大丈夫。ずっとじゃないから。嫌か？』
「······ううん。お兄ちゃんのお願いちゃんと守るよ」
『ありがとう、優希······』
このあと、俺は優希から未開封のお菓子を回収。
食べてなくて良かった······
【君を見ている。
そろそろ、逃げないで僕の元へおいでよ。
たとえ、君が人殺しでこの想いは変わらないからね】
俺は手紙の内容を思い出して頭が痛くなった。
マジで最悪······
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羽衣瑠璃 - 空織さん» 空折さん、コメントありがとうございます。今日は更新する予定なので、楽しみにしていてください。 (2022年12月10日 16時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
空織 - 焦らずに更新してください。つづきまってます (2022年12月10日 10時) (レス) @page43 id: d73f191881 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃 - 空折さん» 空折さん、コメントありがとうございます。これからも楽しんでもらえるよう、頑張って更新していきます。 (2022年12月6日 17時) (レス) @page2 id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
空折 - 面白かったです！続き待ってます！ (2022年12月6日 17時) (レス) @page32 id: 923c669e71 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃 - 綾崎さん» 綾崎さん、コメントありがとうございます。誤字報告助かります。ありがとうございます！ (2022年12月5日 22時) (レス) @page32 id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2022年11月23日 20時
