親愛の時間�� ページ30
体育の時間になり、俺たちは鷹岡の元に集まる。
「よーし。皆、集まったな！ では、今日から新しい体育を始めよう！」
昨日と変わらず、寒気のする笑顔を浮かべる鷹岡。
「ちょっと厳しくなると思うが······終わったらウマいモン食わせてやるからな！」
「そんなこと言って、自分が食べたいだけじゃないの？」
「まーな。おかげ様でこの横幅だ」
皆がクスクスと笑う。
そのあとも鷹岡は古いネタを言ったりする。
どんどん気持ち悪さが増してくる。
「さて！ 訓練内容の一新に伴って、E組の時間割も変更になった。これを皆に回してくれ」
新しい時間割······？
俺らは配られた新しい時間割の紙に目を通す。
「「『！？』」」
なんだよ、これ······
「······嘘······でしょ？」
「10時間目······」
「夜9時まで······訓練······？」
誰もがこの時間割に絶句する。
そんな中、鷹岡は笑顔を崩さずに言う。
「このぐらい当然さ。理事長にも話して承諾してもらった。『地球の危機ならしょうがない』と言ってだぜ」
指先が少しずつ冷えていく。
「このカリキュラムについてこれれば、お前らの能力は飛躍的に上がる。では、早速──」
「ちょっ······待ってくれよ。無理だぜ、こんなの！！」
前原が立ち上がって言う。
「勉強の時間、これだけじゃ成績落ちるよ！ 理事長もわかってて承諾してんだ！！ 遊ぶ時間もねーし！！ できる訳ねーよ。こんな──」
俺は前原を体を後ろへと倒す。
その反動で俺が前に出て······
『ガハッ』
「「「A！！」」」
鈍い音がした。
鷹岡が膝蹴りしたからだ。
俺の腹はそれをもろに食らう。
そして俺はその場に倒れ、胃液を地面に吐いた。
「まさか、女子に庇われるとはなぁ。それに"できない"じゃない。"やる"んだよ。言ったろ？ 俺たちは"家族"で、俺は"父親"だ。世の中に······父親の命令を聞かない家族がどこにいる？」
異常者って、こういうことかよ······
まさか中学生に軍人みたいなことさせるなんて······
鷹岡は笑顔でパンッと手を叩く。
「さぁ、まずはスクワット100×3セットだ。抜けたい奴は抜けてもいいぞ。その時は俺の権限で新しい生徒を補充する。けどな、俺はそういうことしたくないんだ。お前らは大事な家族だから」
鷹岡はゆっくりと皆の方へと歩く。
皆の顔は青ざめていって······
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羽衣瑠璃 - 空織さん» 空折さん、コメントありがとうございます。今日は更新する予定なので、楽しみにしていてください。 (2022年12月10日 16時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
空織 - 焦らずに更新してください。つづきまってます (2022年12月10日 10時) (レス) @page43 id: d73f191881 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃 - 空折さん» 空折さん、コメントありがとうございます。これからも楽しんでもらえるよう、頑張って更新していきます。 (2022年12月6日 17時) (レス) @page2 id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
空折 - 面白かったです！続き待ってます！ (2022年12月6日 17時) (レス) @page32 id: 923c669e71 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃 - 綾崎さん» 綾崎さん、コメントありがとうございます。誤字報告助かります。ありがとうございます！ (2022年12月5日 22時) (レス) @page32 id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2022年11月23日 20時
