いじめの時間�� ページ47
すると、1人が笑った。
その笑みに嫌な予感がした。
「そーだ！ なんなら、あたしたちが殺してあげるよ」
『はっ······？』
殺す？
「新品のカッター、特別にあんたに使ってあげる」
そう言いながら、チキチキとカッターの刃を出す。
本人が言った通り新品のようで、キラリと刃が光を反射する。
『······』
俺は抵抗せずにそのままじっとする。
抵抗なんて時間と労力の無駄だ。
面倒ごとは嫌だし。
早く帰りたいし、多少の怪我くらいいいか。
俺は目を閉じてやってくるであろう痛みに備える。
『······ん？』
痛く、ない······？
一向にやってこない痛みに、俺はゆっくりと目を開ける。
そこには······ノースリーブの赤いハイネックをきた、白髪の少年が立っていた。
しかも、カッターを持つ女子の手を止めてくれている。
「あ、あんた誰よ！？」
「······なんで、お前らはこいつを攻撃する？ こいつは······お前らより強いだろ」
「なっ······フンッ！！ 今日の所はこれで許してあげるわよ！！」
そう言って、あいつらは走ってどこかへ行ってしまった。
『······あ、ありがとう』
「······お前、E組の生徒か？」
『そうだけど······まさかお前、転校生か？』
「ああ」
どうりで、俺を助けたはずだ。
『なら、今後はE組の味方をするのはオススメしないぞ。面倒なことなるからな』
俺は立ち上がりながら少年に忠告する。
「面倒だから、お前は抵抗しなかったのか？」
『ああ。そもそも、あいつらは人を殺す度胸なんて微塵もねーよ』
あいつらにとってあれは軽い脅しに過ぎず、遊びの延長でしかない。
「怖くないのか？ 痛みに」
『別に。死なないなら痛みなんて怖くない』
生きていれば、大なり小なり痛いことなんてたくさんある。
だから平気。
「······お前は変わってるな。名前はなんて言うんだ？」
『A。宮野A。ただし、名字で呼ぶな。俺、自分の名字が嫌いなんだよ』
「そうか······俺は、堀部イトナだ」
堀部イトナ······
一応、覚えておくか。
「じゃあな、A」
そう言ってイトナは近くの木へ飛び移り、そのままどこかへ行ってしまった。
あの身のこなしはただの一般人とは思えない。
『······もしかしてあいつ、殺し屋？』
そういえば、もうすぐ転校生が来るって烏間先生が言っていたな。
なんか、波乱と面倒ごとの予感がする······
転校生の時間・2時間目�機�side:渚→←いじめの時間��
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羽衣瑠璃(プロフ) - とまてぃーがーる。さん» とまてぃーがーる。さん、コメントありがとうございます。そう言ってもらえるととても嬉しいです。 (6月10日 9時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - ！さん» ！さん、コメントありがとうございます。まだ続きがありますので、読んでくれると嬉しいです (6月10日 9時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
！ - 続きをお恵みくださいm(_ _)m (6月9日 22時) (レス) @page29 id: b6e4cc6331 (このIDを非表示/違反報告)
とまてぃーがーる。 - 心臓が死にそう！！！最高です！本当に！世界中の夢好きを堕としにくる作品です！ (6月9日 22時) (レス) @page28 id: b6e4cc6331 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2022年10月24日 21時
