師匠の時間�� ページ43
俺は大きくため息を吐く。
『······イリーナ先生、そろそろ起きろよ。みっともないぞ』
見かねた磯貝と三村がイリーナ先生の体を起こす。
「······ビッチ先生······」
「さすがにそれじゃ、俺らだって騙せねーよ」
皆も頷く。
だが、イリーナ先生はそれにキレる。
「仕方ないでしょ！！ 顔見知りに色仕掛けとか、どうやったって不自然になるわ！！」
いや、気持ちはわかるけど逆ギレはやめてくれ。
「ギャバ嬢だって、客が偶然父親だったらぎこちなくなるでしょ！？ それと一緒よ！！」
(((知らねーよ！！)))
中学生に変なたとえをしないでほしい。
まぁ、気まづそうなのはなんとなくわかる、か······？
理解しようとするが、あまり理解できなかった。
そんな昼ドラ展開、見たことねーし。
すると、イリーナ先生と目がバチッと合う。
「A！！ なにか良いアイディアとかないかしら！？」
そう言いながらイリーナ先生は俺に抱きつく。
唯一名前を呼んでくれる生徒だからか、イリーナ先生は俺に懐いている節がある。
いや、良いアイディアって······
『······烏間先生の動きを観察して、動きを予測して──』
「それは、Aだからできる技よ！！」
『じゃあ、諦めるしかないだろ』
俺はイリーナ先生を体から引き剥がす。
『最初から無理だってわかってるなら、諦めてできることをした方がいい。俺ならそうする』
俺は努力でほしいものを手に入れる。
でも、努力じゃ手に入らないものだって世の中にはごまんと存在する。
その時は諦めて、代わりになるものを手に入れる。
最悪の自体だけでも避けれるように。
『幸い、ここを出ても仕事はあるんだろ？ できないなら諦めて、ロブロさんが烏間先生を殺すとこを見てれば』
俺はそれだけを言って校舎へ戻る。
さーて、このあとどうしよう。
俺の言い方、結構きついしな······
突き放すような言い方以外にもあったかもしれねぇよな。
すると、タコ先生がニヤニヤした顔をして立っていた。
『······なに？』
「Aさんは不器用ですねぇ」
『はぁ？ いきなりなんなんだよ』
「イリーナ先生を突き放すあの言い方はわざとですよね？ 激励がしたいのに、あんな風に言ってしまった」
『······さぁな？ 案外、面倒なのが減ってラッキーって思ってるかもよ』
「素直じゃありませんねぇ」
タコ先生はニヤニヤと笑って俺を見ていた。
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羽衣瑠璃(プロフ) - とまてぃーがーる。さん» とまてぃーがーる。さん、コメントありがとうございます。そう言ってもらえるととても嬉しいです。 (6月10日 9時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - ！さん» ！さん、コメントありがとうございます。まだ続きがありますので、読んでくれると嬉しいです (6月10日 9時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
！ - 続きをお恵みくださいm(_ _)m (6月9日 22時) (レス) @page29 id: b6e4cc6331 (このIDを非表示/違反報告)
とまてぃーがーる。 - 心臓が死にそう！！！最高です！本当に！世界中の夢好きを堕としにくる作品です！ (6月9日 22時) (レス) @page28 id: b6e4cc6331 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2022年10月24日 21時
