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朝起きたら隣で寝てたというデジャヴ──ひさしぶりにやってきたこしげちゃんは両手に淳太とじゅんたを置いてごきげんだったが仕事の淳太を迎えにきたマネージャーに物理的に噛みつく勢いで大暴れの一悶着。
「よつばさがしてだいきくんにあげる！」
ひとしきり泣いておもむろに「おそとであそぶ…」とじゅんたの手を引いてエントランスに向かうこしげちゃん──ほんまはプライベートで子どもを連れてるとこを見られたら誤解を招きかねないから厄介ごとを避けるためにも外出は控えていたし控えたかったが、この世の終わりみたいにへこんでいたこしげちゃんが元気になるなら…と神ちゃんの運転でちびっこふたりを連れて公園にやってきた。
「いーち、にーい、さん…んぅ…」
紫「ないもんやなぁ…なあそろそろ、」
「やっ！ぜったいみつけるの！」
紫「こらこらっ、ひとりで走っていかへんぞ！」
元気のないこしげちゃんに四葉のクローバーをあげる！と息巻いて一心不乱に探すこと数十分──しゃぼん玉で遊んでる神ちゃんとこしげちゃんが随分小さくなったが、頑固やから見つけるまで帰られへん…それにこしげちゃんを元気づけたいというやさしさを無碍にはできひん。
紫「それにしても──」
意外やった。こしげちゃんはてっきりじゅんたとふたりで遊びたがってじゅんたに誘われた俺にやきもちを妬いてすっ飛んでくるかと思ったから、神ちゃんと走りまわるでもなく座りこんで何やら遊んでいるようすに驚いた。
紫「そんなショックやったんか…？」
「はまちゃんつかれたぁ、きゅーけ」
紫「ふはっ、ようさん汗かいたなぁ！」
「んぅーっ」
この子も俺が仕事やとぐずっては何かにつけて「はまちゃんがいい」とかわがまま言うてメンバーを困らせてるみたいやし…俺らには計り知れないショックがあるらしい。
「だいきくんげんきになるかなぁ」
紫「絶対なる！�陲舛磴鵑�保証する！」
めずらしく汗と泥にまみれ、日焼けで顔を真っ赤にしたインドア派の坊ちゃんが１時間かけて見つけた四葉のクローバーですもの、俺なら泣いてよろこぶね。
『じゅっ、た！』
四葉のクローバーを高々と掲げ、こしげちゃんにプレゼントしたあとを想像してにやにやしているじゅんたのもとにこちらも真っ赤な顔をお客さんがやってきた。
「だいきくん！」
おやおやこれは。顔が赤い理由は日焼けだけではなさそう。
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作者名：26 | 作成日時：2022年5月26日 11時
