Holy cow！３（JW） (ページ11)

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　トリックオアトリート！これは昨日のハロウィンにお菓子を忘れたからおばけたちによる悪戯だろうか──そうでなければ朝起きたら幼少期の自分がとなりで寝てるなんて不思議現象に説明つかへんやろ！

「ねえねえあきとぉ、そのこだぁれ？」

あ。説明がつかへん不思議現象がここにもおった。

『なんやねん』

「……ひっ！」

橙「じゅんたくんごめんなぁ、このちびも＂あきと＂言うねん。悪いヤツではないから仲良くしたってな」

「あきとくんこんにちは…じゅんたです…」

『じゅんた？ふーん、あそぼ！』

「……うん！」

紫「照史と淳太やからすぐなかよくなりそうやな」

橙黄「「いやぁー……」」

「うー…あきとくんやだぁ…」

『なあ！そとであそびたい！』

紫「……あれ？あれれ？」

今でこそ熟年夫婦やなんやと言われる俺らも元々は正反対の性格でユニットを組んだ頃は互いに苦手意識を持っていた。そこからたくさんの時間を共に過ごして困難を乗り越えて、年齢と精神的な成長の助けがあって今の関係になっているわけで、今日はじめて会った４歳の俺たちでは仲良くなれないと俺も淳太くんも思っていた。

『じゅんたくぅん』

「はい、どーぞぉ」

『あんがと』

最初こそ意見が食い違ってゴタゴタしてケンカになってたけど、崇裕がうまいこと間に入ってくれて、気が付けば崇裕放ったらかしでふたりでなかよく遊びはじめている。

「…あっ」

『あい』

「あきとくんありがとぉ」

『どいたまして、やで！』

黄「おお〜！意外となかよくやってるやん！」

橙「あれで分かり合えてんのが謎やわ」

緑「それ言うたら淳太と照史やってそうやん」

桃「その＂今のでわかったん！？＂は、いつも俺らが照史と淳太に思ってることやで」

へえ。俺らって端から見たらあんな感じなんや…そう思ったら急にあの子ら見てんの小っ恥ずかしくなってきた。

『じゅんたくぅん』

黄「なんや？」

紫「や、淳太やなくてじゅんたちゃう？」

『おちっこしたい』

黄「トイレ行こか。ちゃんと言えてえらいやん！」

紫「……なんでわかんねん」

じゅんたくんも呼ばれたのは自分じゃないとわかっていたようで気にせずに遊んでいる。ぱちっと目が合って「あきと」と呼ばれて行ってみれば、夜ごはんにちゅるちゅるのリクエスト。そういうとこやで、なかまじゅんた。

「『じゅんたくぅん…』」

黄「おかわりはあかん。食い過ぎ！」

紫「だからなんっでわかんねん！！」

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