Holy cow！（JW） (ページ10)

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　そんな３人の様子を簡易キッチンから洗い物をしながら眺めていたらおもむろに立ちあがったしげちゃんがこちらにやってきた。

紫「望に譲ってもうたん？」

赤「その冗談おもろないで」

紫「はいはい、すいませんでしたぁ」

昼メシで挽回したんねん！と息巻いて、せっせと手際よく調理をはじめる。荒々しい口調とは裏腹にじゅんたが食べやすいように野菜を小さく刻むなど作業はとても丁寧。すぐにおいしい匂いがしてきた。

赤「じゅんたお待たせ〜」

望のひざのうえでお利口さんにしているじゅんたの前に麺を細かくしたうどんを出す。昨日は自分でやりたがったと流星から聞いてたけど今日は気分じゃないのかフォークを握ることなく、雛鳥のようにくちを開けてスタンバイしている。

赤「熱いからふーふーしてからな。はい、あーん」

桃「どう、おいし？」

「んーっ」

しげちゃんに食べさせてもらったうどんをちいさな口を一生懸命もぐもぐと動かして咀嚼し、ちゃんとごっくんしてから得意のおいしいのポーズ。

桃「ごちそうさまでした」

「…でした、ぱっちん」

残さずごはんを食べた後はラウンジに積まれたままの望の荷物が入った段ボールを上手いこと利用してみんなでかくれんぼをして遊んだ。

緑「濵ちゃん３人の子守りお疲れさま」

紫「あっはは、せやねーん」

赤「ちょっと待ってや、３人って何！？」

緑「じゅんた、のんちゃん、しげ、やろ」

赤「はあー！？コイツと一緒にせんでって！」

ビシーっとしげちゃんが指した先には、かくれんぼで隠れている間に眠ってしまったじゅんたを抱き枕のように抱えて段ボールに寄りかかり気持ちよさそうにすやすや寝息を立てている小瀧さん。

紫「神ちゃん来たからもう安心やーん」

緑「そしたら２人は一旦ウチに帰ってええで」

紫「なんっ…まだ時間にも余裕あるけど…」

緑「だからや。……風呂入ってないんやろ？」

一度帰宅して風呂と着替えを済ませ、それから引越し準備も終わらせてから仕事に行けとオカンに促されて渋々眠ったままのじゅんたの頭と顔をしこたまなでてからマネージャーの車に乗り込んだ。

赤「じゅんた連れてったらあかんの？」

紫「あかんやろ。それやと淳太も守られへんで」

赤「秒で終わらす…秒で終わらす…秒で終わらす…」

紫「怖いて〜」

車が動き出すまでずっとそれこそ子供のように駄々をこねていたしげちゃんの意識がどうであれ仕事に向いてくれてひと安心。