７：ｈｍ ページ7
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照史としげちゃんが病院から戻ってくるなり一悶着あって、しげちゃんと俺がじゅんたと一緒に残ることで落ち着いた。
緑「何かあったらすぐ連絡してな！？」
橙「…やっぱ残ろうかな」
赤「いらんて。はよ帰れや！」
紫「神ちゃんも照史もえらい心配症やな」
橙「お前らやからや！もう任せたで！」
なかなか動かないメンバーとマネージャーたちをやっと帰して、眠ってしまったじゅんたを抱きかかえてしげちゃんに向き合う。
紫「しげ、」
赤「淳太は俺のもんや」
どうする？と続くはずだったが、それはしげちゃんの言葉によって遮られてしまい飲み込む。
紫「淳太はモノとちゃうやろ」
しげはバツが悪そうにガシガシと頭を掻いて俯く。
赤「……信じてあげられんかった」
ぽつり、ひとつ本音が落ちると堰を切ったようにぶわっと溢れでて止まらない。
赤「俺が信じてやらなあかんのに淳太にそっくりな子供を前にして��隠し子��って単語聞いたら怖なった…ずっと騙されてたんやって悲しくてむかついて…あいつやって訳わからんくて混乱してたはずやのに一方的に捲し立てて…挙句には淳太によく似たこいつを憎いって……最低や…このまま淳太が目覚まさへんかったらどうしよ…まだごめんって言えてへんのに…」
紫「大丈夫。大丈夫やからさ……とりあえずそろそろ抱っこ代わってくれへん？腕パンパンやねん！」
赤「ちょ、」
これが正しいかはわからない。ただ罪滅ぼしにでもなればいいと思って、しげちゃんが一度憎いと思ったじゅんたをその腕に委ねた。
紫「ほらちゃんと抱っこせな泣いてまうで」
赤「もう泣いてるやんけ」
ずっと俺に抱っこされてすっかり安心していたじゅんたは腕から離れた瞬間、顔が歪む。
「うっ、ひぐっ…んぅ」
赤「泣かんでや。ごめん、ごめんなぁ…」
泣いてるのはお前や。と心の中でツッコむ。頬に涙のあとを残し濡れた真っ赤な目で必死にあやしてる姿が何だか可笑しくてクスクス笑っていたら「笑ってないで助けてや！」と声を荒げるもんだから、折角落ちかけてたじゅんたがびっくりして泣き出してからはてんやわんや、30分程かけて寝かしつけに成功した頃にはしげちゃんもぐったりで仲良く向かいあって眠っていた。
紫「ふっ、これ淳太に送ったろ」
ずっとしげちゃんをいやいやーと拒否していた小さな手にはしっかりしげちゃんのＴシャツがあった。
紫「……はは、なんや妬けるわ」
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作者名：26 | 作成日時：2021年8月21日 17時
