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今日は全員事務所に用事があるからじゅんたも連れていくことになっていたんだけど、寝起きの時点でぐずぐずでシーツにしがみついているのをシーツが破れるの覚悟で引き剥がして怒りながら泣いて暴れるじゅんたを無理矢理抱っこしてラウンジに連れてきた。
緑「あらー…今日はご機嫌ななめかぁ」
紫「過去一かもしらん…じゅんたお着替えすんで」
「やだ！」
橙「あっはっは、おっきい声出たなぁ」
着替えも「やだ」、朝ごはんも「やだ」、もちろんお出かけも「やだ」とつづいて何度説得してもいやいやとマンガみたいに床に転がって駄々をこねていたじゅんたが泣き疲れたところを車に乗せてなんとか出発。
青「今日は一段と激しかったな」
橙「なんだかんだ言うて聞き分けええ方やからな」
桃「えっ そうなん？」
橙「毎日何回もイヤイヤ言うて癇癪起こす子もおるくらいやから、じゅんたくんなんて可愛いもんやで」
緑「これも大事な成長過程やしね、しゃーないよ」
桃「へえー…子育てって大変なんやな…」
結局パジャマのままチャイルドシートに座って、朝ごはん代わりのゼリー飲料をちゅうちゅうと一生懸命吸っているじゅんたのほっぺたをなでる。
「んゔっ」
紫「あ、すんません」
赤「ぷっぷー！�陲舛磴鶺馮櫃蕕譴討笋鵑痢次�」
約１名嬉しそうなやつはさておき、めちゃくちゃ苦労して乗せた車から今度は降ろすというミッションが待っている。
紫「じゅんた降りるでー」
「やー」
紫「ひとりになってまうで、ええんか？」
「やだ」
紫「ほな一緒に行こ」
「やだ」
埒があかないやりとりに終止符を打ったのは神ちゃんで問答無用でチャイルドシートからじゅんたを抱きあげて、自分で歩きたいという主張にも「駐車場は危ないからあかんよ」とぴしゃり。
「はまちゃん…まって」
社内に入って神ちゃんがじゅんたを下ろすと、さっきまであんなに自分で歩きたいと言っていたのに俺の後ろに隠れるようにして裾を引く。
紫「どしたん。歩かへんの？」
「……」
赤「知らんひといっぱい居て怖いんちゃう？」
これまで事務所で行っていた打ち合わせや会議も最近はマンション内の会議室に出向いてもらい済ませてきたからじゅんたが事務所を訪れるのは初めて。初めてきた知らない場所で知らないひとがたくさんいるなかにぽんっと置かれてじろじろ見られたら、大人の俺たちだって怖くてビビってしまう。
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作者名：26 | 作成日時：2021年8月21日 17時
