Holy cow！（JW） (ページ27)

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　ピピピ…と無機質なアラームの音に起こされてスマホに伸ばした腕をそのまま放りだし、ぐぐぐっとひと伸びしてからしがみつくようにしてぐっすり眠っているじゅんたの髪を梳かすようにやさしくなでる。

「じゅんた、じゅーんた。おはよう、朝やで」

「んん゛」

「んーよう寝たなぁ、おっきしよか」

「……ん」

じゅんたはパッと起きる時もあれば、起きた瞬間からぐずぐすの時もあるけど今日はとにかく眠たいらしくぺたんとベッドに座ったまま、ぼけーっとしている。

「じゅんたおいで」

寝転がったまま、眠たげな顔のまえでぱちぱちと手を叩いて両腕を広げるとゆっくりと俺の身体のうえによじ登って胸元あたりに抱きついてきた。

「破壊力やば…やなくて、じゅんたおっきしよ」

「んー…あい…」

瞬きを数回くり返してもまだとろんとした目のじゅんたと視線がかち合う。すんなりハグしてもらったことで調子づいた俺はこんなこと一度もやったことないけど自分のほっぺたを指でとんとんと指す。

「ん」

むにゅとじゅんたのくちびるがほっぺたに触れる。

「……………………あかん」

「しげぇ？どしたん？」

「…待って！どこでそんなこと覚えてくるん！？」

「んぅ？」

「一体誰や！俺のじゅんたに…勝手に…こんな…」

「のんちゃんねおっきのまほういうてた」

…はい、小瀧アウト。なーにが魔法や。絶対に許さへんからな！なんて、この場にいない相手に悪態を吐いているとじゅんたにぺちぺちと顔を叩かれて現実に呼び戻された、と思ったんだけど。

「しげして」

と、目の前でくちびるを突き出してくるじゅんた。
ここは現実じゃなくて理想郷か？はたまた夢の中？

「小瀧ともここですんの？」

「んーんほっぺ」

人差し指でじゅんたのくちびるとつんつんとつついて大切なことを確認してひと安心したあと、じゅんたを抱きしめたまま上体を起こし、ベッドボードを背もたれにして座り、俺を見上げてくるきらきらした目に見つめられながら可愛らしくすぼめられたくち、のすぐ横にくちびるを押しあてた。

「こっちはおおきくなってからな」

「う」

「だからそれまで誰ともしたあかんよ？」

「はーい」

正直なところ心許ないけど信じるしかない。不安をかき消すようにじゅんたをぎゅうと抱きしめて頬擦りをするときゃっきゃっとたのしそうな声をあげた。

今ならイケるかもしれない。

「じゅんたはしげのこと好き？」

「ん、すきよ」