Holy cow！（JW） (ページ22)

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　事情をわかっているマネージャーから連絡を受けてエントランス内のライトを落としてドアの前でクラッカーを手にしげの帰宅を待つ。苦手な暗がりとはじめてのクラッカーにびびるじゅんたくんが崇裕の脚の間でそわそわしているとガチャとドアが開いた。

赤「ただい……えっ…真っ暗やん…えっ、」

「「「しげ、たんじょうびおめでとう」」」

クラッカーの破裂音に固まるしげとじゅんたくんが同じような顔をしてぱちくりとゆっくり瞬きをしていて思わず吹き出してしまった。

橙「びっくりしたなぁ。あっちでご馳走食べよか」

赤「じゅんた、じゅんた、ご馳走やって！」

「……ケーキ！」

緑「ご馳走食べた子だけケーキがあるんやで」

紫「よっしゃ！食べよ食べよ〜！」

もんちと濵ちゃんのファインプレーのおかげで卓上にずらりと並んだご馳走の数々もしっかりじゅんたくんの胃袋へ。そしてケーキは主役のしげたっての希望でじゅんたくんと一緒にロクソクの火を消すことに。

赤「せーの」

「「ふーーーーっ」」

待望のケーキをおおきなくちで頬張ってくちのまわりに生クリームをつけたじゅんたくんに癒されつつ、アイコンタクトを送ると頭上に＂！＂が浮かぶ。

赤「じゅんた？」

橙「しげに渡したいもんがあるんやて」

赤「えっ」

紫「なんて言うんやっけ？」

「んー…っとぉ……」

青「じゅんたがんばれ！」

「しげあのねおたんじょおびおめでとぉ」

赤「うん、ありがとう」

「いつもぷんぷんしてごめんねしげだいすき」

赤「…じゅんた、ぎゅうさせてや」

じゅんたくんが舌足らずでたどたどしいくちでがんばってしゃべっている姿でもじーんときてたのにしげがじゅんたくんを椅子から抱きあげて、ぎゅうと抱きしめている姿を見たらくるものがあって泣いてた。

赤「開けていい？」

「どうぞぉ」

桃「うわっ、すご、バリ可愛いやん！」

紫「なになになになに、見せて見せて」

赤「おてつだい券やって！めっちゃうれしい！」

「うぅ〜くるしい！やだ！」

俺が書いた字を真似してじゅんたくんが書いて、色を塗った手作りの「おてつだい券」を大切そうに指でなぞって優しく微笑んでいるしげに腕のなかで苦しいと訴えるじゅんたくんの声は届いていない模様。

「……しげやだ、いたくするもん」

赤「じゅんたごめんて〜」

あーぁ、誕生日だろうと安定のオチやん。
いつまでも仲良くケンカしてな。