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ロボットのヤケクソ ページ15

体育館に戻ると北さんたちが既に練習を開始していた。



「もうちょいしたら休憩取るし、侑練習入り」

「うっス」



「それじゃ私はこれで」

「吾妻こっち来てボール出し手伝うて」

「何でですか」



今私めっちゃさり気なく帰ろうとしてたのにそれを上回るさり気なさで言われたよ。



「私、マネじゃ、無いです」



聞き取りやすいようにわざわざ区切って言うも、



「次スパイク練やから…侑のとこ行き」



無視。



「行きませんよ、私マネじゃないしやるつもりもありませんし」


「ほな始めんでー」



清々しいほどの無視。いっそ気持ちいいわ。



「Aちゃーんこっち早よ来ー!」


「私男子バレー部嫌いです」



強引だし無理矢理だし話聞かないし。


何なのこの三拍子。揃っちゃ駄目な三拍子(やつ)でしょ。



まごまごしている間にスパイク練が始まりました。



何故かボール出しをしています。



流されやすいなぁ私。



ナイスキー!みたいな声が聞こえる。


どパンって感じで決まるスパイクに少々震えた。

やっぱり男子の力強い。強すぎ。

気い抜いたら確実に殺られる。



「一旦休憩ー!」


そんなことを考え一時間北さんの号令で休憩となった。


今なら帰れるのでは?部員がわちゃっとしてるしいい感じに紛れて帰れそう。



「Aちゃんドリンク配るでー」



襟首を掴まれ反対方向に引き戻された。私は犬か。



「分かりましたよ…」



もうどうとでもなれ、ヤケクソ気味にそう言った。



「どうぞ」



投げやりな感じで部員の人たちにドリンクを渡す。

ちょっとビックリした顔をされた。


そりゃそうかこんな顔死んでる女子が何でマネやってんだろうってなるよね。



「あれ、意外とちゃんとやってる」


「角名くん。はい、ドリンク」


「ありがと。素直にやってるとかどしたの何かあった?」


「私が素直にマネ業に精を出してるのそんなに驚く?」


「全然素直そうちゃうやん」


「当たり前。嫌々やってるんだから」



ひょっこりと現れた宮くんにはいとドリンクを渡す。


ありがとう、と言って受け取られ少々面食らう。



「何?俺……そない変な事言うた?」


「マネの扱いに驚いてる。ありがとうとか言ってくれるんだ…」



そういやさっきの人たちもありがとって言ってたな…



「え、ありがたいな思たから言うただけやし。それに」


「それに?」


「何かやってもろたら礼言うんが当然やって」



"北さんが"

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結心 - 麗さん» は!!ご指摘ありがとうございます。編集しておきました。 (2020年8月8日 22時) (レス) id: ae07f72a57 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ロボットのドリンクの所の機会みたいやではなく機械ではないでしょうか? (2020年8月5日 21時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
結心 - 九時半さん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません。そう言っていただけるだけで嬉しいです(T^T) (2020年7月17日 22時) (レス) id: ae07f72a57 (このIDを非表示/違反報告)
九時半(プロフ) - 鹿島くんめっちゃ好きです……!!まさかの展開で思わずコメントしたくなってしまいました!!!!すごく面白いです!!応援してます!!! (2020年5月18日 20時) (レス) id: 3028a389c8 (このIDを非表示/違反報告)
結心(プロフ) - 鶴まじ天使さん» ありがとうございますううう少し更新が遅れ気味ですが楽しんで読んでいただけたら幸いです(^_^)/ (2019年8月27日 19時) (レス) id: 329f25863c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:五百雀 x他1人 | 作成日時:2019年5月24日 21時

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