そんな顔すんなや ページ4
A「…みたいな事になっとんねん」
うちは起こった事を三葉に話した。
話すんてええな。第三者に伝える事によって自分の立場や気持ちが明確に分かるてこの前実香ちゃん先生(国語の先生)が言うとったな。あれってホンマやったんや。
三葉「へえいつのまにそんなおもろい事に」
A「うちは真剣に悩んでんねん」
やはりどこか他人事の三葉。そんなこったろーやとは思とったけど。
三葉「ふんふん。まあ事情はよう分かった」
A「せやから一緒に」
三葉「はいはい分かった分かったから一旦落ち着き」
よかったあ。これでどうにかなるやろ。
三葉「でそのAの昔あった子？どうやって見つけるん？」
A「問題はそれやねんなぁ…」
手掛かりないんてないしなぁ…
A「見たら、わかる、かも？」
三葉「なんやその曖昧な感じは」
三葉がホンマに見つける気あんの？と聞いてきた。
A「あるし！？」
三葉「威勢
A「なんやその言い方」
威勢しかないみたいな言い方すんのヤメーや。まあそうか…？
A「手掛かり？もちゃんとあるし！」
三葉「へーなにー？」
完全なる棒読み。おい携帯イジんなや。こっち見いやこっち。
A「この学年には居らんかった」
一通り見たけどどこにも知り合いは居らんかった。
三葉「ふーん」
A「反応薄っ」
三葉「やって全然絞れてへんし。他にないん？」
A「えー他？………バレー、してた」
三葉「今も？」
A「…10年前は」
三葉「それやったらやめてるかもしれんやん！あんたアホ！？」
A「返す言葉もございません」
三葉にツッコまれひたすら頭を下げる。
A「…もう、会えへんのやろか」
それはなんか嫌やなあ…
三葉「分かったわ！一緒に探したるからそんな顔すんなや！」
なぜか三葉が協力してくれた。
A「ええん！？ありがと……………そんな顔てどんな顔」
うち変顔なんてしとらんけど。
三葉「自覚ないんか…怖っ」
A「えええええそこまで言うて教えんのはナシやで！」
肩を掴み三葉を左右に揺らすと「ヤメ吐くわ」と言われた。
そんな顔でどんな顔なん！？
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
三葉「(…会えへんだけでそんな悲しそうな顔すんのにほっとける訳ないわ)」
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作者名：結心 | 作成日時：2019年6月7日 21時
