三つ子とお風呂争奪戦 ページ9
「侑ー、治ー、Aー、お風呂入っちゃってー」
リビングからオカンの声が聞こえてきた。
俺はやっていた問題集を素早く閉じると、すでに用意していたお風呂セット(パジャマ)を抱え、風呂場に駆け込む。
部屋から治が出てくる気配はない。侑はどっか行ったし、
「おっしゃ、今日こそは俺が一番風呂＿＿」
ガラッと風呂場の扉を開けると、
「ざーんねん、俺の方が一足早かったな」
そう言ってニヤリと笑うのは、
「侑……！なんでや、絶対俺の方が早く部屋出たはずやのに…！？」
侑は勝ち誇ったような笑顔で言う。
「Aがどんなに早く出たとこで…勝ち目はないねん」
「何やと…！？」
「なんてったって俺は風呂が沸く五分前に、入り口の前にスタンバってたからなあ」
「な、何やて！？」
そんなん…どう足掻いても一番に入るなんて無理や…！
「こうなったら武力行使や！！」
脱衣所に居た侑を無理矢理押しのけ、服を脱ぐ。
「は！？何しとんねん俺が一番や！！」
「誰がそんなん決めたんですかぁー？早いモン勝ちや」
服を脱ぎ終わると、その手で風呂場の扉を開ける。
侑はと言えば、まだＴシャツを脱いでいる途中だ。
この勝負……勝った！
「残念やったな今日こそ俺が一番や！！」
「待て！！」
侑が俺の肩を掴む。
「待て言われて待つ馬鹿なんか居らんわぁ！」
そう言ってピシャリと扉を閉める。そのままシャワーをひねる。
「あーシャワー最高ー」
シャワーで汗と今日の疲れを洗い流す。
ガラッ
「！？」
振り向けば仁王立ちして腕組む侑。
「は！？何してんねん大人しく待っとけや！」
「阿呆ぬかせ。俺が一番の予定やってん」
「出て行けや！」
「お前が出ろや！」
その後十分の口論が続き…
「侑狭い。もっとそっち寄れ」
「お前がそっち寄れや」
浴槽の中でスペースの取り合いをしている。
「俺の方が体デカいんやから俺の方が広くて当然やろ！」
「なっ身長は今関係ないやろ！こっちからは俺の範囲や入ってくんな！」
ガンガンと肘をぶつけ合い火花を散らす。
「…何しとんねん。アイツら」
治が呆れたように溜め息を吐いた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
なんかすごく馬鹿みたいな喧嘩ですよね。
まあ部活での汗を早く流したいんでしょう。…たぶん。
あれでも強豪だしシャワールームくらいあるんじゃ…？
……まあないって事で。
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結心 - osaruさん» ひええ嬉しいです、、、、。今パスワードがわからない状態で作品に手が付けられなくて、、打開策を模索中です。気長に待っていただけたら幸いです (2020年7月17日 22時) (
レス) id: ae07f72a57 (このIDを非表示/違反報告)
osaru - めっちゃ面白いので続き出して欲しいです！ (2020年4月30日 3時) (レス) id: 8e8ba22e4c (このIDを非表示/違反報告)
EMIKO(プロフ) - イラスト描いて良いですか？ (2020年1月19日 0時) (レス) id: 04697b5525 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結心 | 作成日時：2019年7月1日 19時
