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三つ子と三年 ページ3

「いただきます」


手を合わせたあと、お弁当を開ける。


あ今日の卵焼き美味そうや。オカンの卵焼き美味しいから好きやねんな〜あ、ハンバーグ入っとる!ハンバーグなんていつぶりやろ。嬉しいなあ〜。


そこでジッと北さんがこちらを見つめていることに気がついた。


「どないしはりました?北さん。俺の顔になんかついてます?」


はっまさか…さっきフライングで食った焼きそばパンのくずついとった!?


慌てて頬を擦ると北さんが「ちゃうちゃう」と首を振った。ほ。良かった。人前で顔になんかつけとるとか高校生にもなって恥ずかしいわ。


「随分嬉しそうな顔で弁当見つめとんな…思て」


治とそっくりやな、やっぱ兄弟やなと北さんが微笑んだ。


んっンンン。そこで笑うのはヤバい。心臓がうるさい。突然の笑顔に不意打ちをくらって心臓を押さえていると、上から声が降ってきた。


「あれ?今日はAと食っとんのか信介」


「「アラン/アランくん!」」


俺と北さんの声がハモった。


アランくんが購買で購入したらしきパンを数個持って立っていた。


「せや。今日はAと一緒やねん」


「侑と治は?」


「職員室で説教喰らってる。あ、アランくんも一緒に食べへん?」


「ええん?じゃ邪魔すんで。それより説教てアイツららしいな…Aは大丈夫やったん?」


「いや俺提出物はちゃんと期限守っとるし。治は知らんけど、侑はよう出すん忘れて呼び出されとる」


そんで俺に「写させて!」と頼みに来るまでが一連の流れ。もう慣れたわ。


「侑らしいわ」


アランくんがそう言いながら、苦笑してお茶を飲む。


「いつもは北さんとアランくん、二人で食べてはるんですか?」


「約束とかは特にせえへんけど、いつもはアランと食べとるな」


アランくんがウンウンと頷く。


「で、たまに大耳と赤木が来て四人で食べるわ」


「あっ赤木さんも!?」


"赤木"という単語に思わず立ち上がる。


「…せやけど、A一旦落ち着け」


アランくんが呆れたように「ホンマにAは赤木好きやなぁ」と呟き、俺を椅子に座らせる。オカンや。


「やって…まさかとは思とったけど赤木さんと食べれるなんて…ええなあ。アランくんええなあ。俺あと一年早く生まれれば良かった…」


頭を抱えながらそう嘆く。


「そこまで言うか」


「でもそれ、ええかもなあ」


北さんがポツリと呟いた。


「!信介?」


アランくんが驚いたように北さんを2度見する。


いやでも今の反応は俺でも驚きや。いつもやったら「何言うてんねん」て返ってくると思たのに。

三つ子と卵焼き→←三つ子のプロローグ



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結心 - osaruさん» ひええ嬉しいです、、、、。今パスワードがわからない状態で作品に手が付けられなくて、、打開策を模索中です。気長に待っていただけたら幸いです (2020年7月17日 22時) (レス) id: ae07f72a57 (このIDを非表示/違反報告)
osaru - めっちゃ面白いので続き出して欲しいです! (2020年4月30日 3時) (レス) id: 8e8ba22e4c (このIDを非表示/違反報告)
EMIKO(プロフ) - イラスト描いて良いですか? (2020年1月19日 0時) (レス) id: 04697b5525 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結心 | 作成日時:2019年7月1日 19時

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