そばにいた (ページ8)

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「おはよー！」

そう、この空気似合わない元気な声で入ってきたのはぶっきーだった。

嫌いが好きか、で言ったらまぁまぁ好きだったぶっきー。そんな彼の声が、今は私のストレス。

柊「はい、起立！今日も、俺の授業を始める。
…礼。」

今日もまた、憂鬱な1日が始まってしまった。

柊「今日も張り切って課題をこなして貰おうかぁ！」

張り切っているのはお前だけだって。

指をとん、とん、と早く打つ。

いつもの癖だ。

柊「皆、心の準備はいいかー。まずは、里見の証言を思い出してみよう。」

里見が昨日、言った言葉。

【あの動画があんな風に加工されてて驚いた】

【宇佐美の鞄にDVD入れたのは俺じゃあない！】

柊「つまり、里見に動画を撮らせた生徒がいるってことだ。」

まだ、この中の誰かを疑わないといけないの？

『…動画を撮らせたやつを探せってこと？』

柊「ピーンポーン！」

浅見「先生、それがわかったら私たちは自由になれるんですか？」

柊「そいつが全ての元凶なら、なぁ。」

そいつが、全ての、元凶。

…じゃなかったら？

私達はまた、死に怯えながら生きなきゃいけないの？

柊「さあ！我こそは、という人、手を挙げて！」

石倉「…だから、名乗り出るわけねぇだろ。」

そうだ、今までの事をぶっきーは忘れたのか？

…この時はまだ、まだ…幸せな方だったのかもしれない。

「俺だよ」

そう、手を挙げたのは、

目の前にいる、彼(隼人)だった。

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