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本当は…
話しながら、私も考える。
彼は私から目をそらさない。
「ほんとは…、
お昼休み、みたの。
平野くんが女の子からお弁当もらってるとこ。
私、みんなにバレたくなくてそればっかり考えてて、でも平野くんお弁当ないとお腹すいちゃうと思って。
葛藤しながら平野くんにお弁当渡したけど、
なんだ、私がお弁当あげなくても平野くんは大丈夫だったんだって気付いたら、
私、勝手に作って持ってきただけなのに、
なんか妙に腹たっちゃって
だから…私こそごめんなさい」
「…え？」
正座に座り直して、ぺこっと謝る。
平野くんも私の向かいに座って、言う。
「それってさ、」
「…？」
「ヤキモチ、焼いてたってことでいい？」
ん？ん？ちょっと待って。
私は混乱している。
平野くんはニタニタしている。
「なぁんだ、俺、Aに嫌われてると思ってたんだけど、
俺のこと大好きじゃん、おまえ〜！」
「話の方向が…変」
「じゃあ嫌いなの？オレのこと」
いや、それは、ズルい。
どうなの〜？って言う平野くんは確信犯。
あれ、平野くんってこんな人だったんだ。
今まで私に嫌われてると思って、隠してたのかな、こういうホントの平野くん。
「俺のこと好きならひとつだけお願い聞いて？」
「…なに」
「俺の名前、呼んでよ」
「平野くん」
「じゃなくて！」
わかるでしょ、って分かりやすく口を尖らせて拗ねる。わかるよ、わかってるけど。
「しょーう、でしょ」
「でも、ほら、」
「いや、むしろなんで言えねぇの笑」
「彼女が呼ぶやつじゃんそれ」
「いや、俺ら家族だから！」
むぎゅっと片手でほっぺたを潰される。
絶対私いまブサイクじゃん、やめろ。
「はーやーく！」
「…ひょお」
私の紫耀呼びデビューは、ぶちゃいくでそれは残念な感じに終わった。けれど、彼は満足そうに頷いてる。
「やっと家族になれた〜！」
なんてはしゃぐ紫耀は子どもみたいだなって
可愛く思えてきた。けど、体のどこかでなったピリピリとした痛みの原因はまだ気付かないままで。
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なめこ(プロフ) - こころさん、こんばんは！お話を読んでくださってありがとうございます´`*うふふ、紫耀くんと廉くんの間でたくさん揺れちゃってください〜！これからもよろしくお願いします (2021年4月21日 20時) (
レス) id: 7eda94a468 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - すごくすごく面白いです。言葉選びや言い回しも面白いです！主人公が好きな紫耀くんとハッピーになって欲しいけど、廉くんが優しすぎていい人すぎて悩んじゃいます… (2021年4月16日 1時) (レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2021年4月5日 1時
