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「俺もひとつ聞いていい？」
透明な瞳と目が合う。
なんだろう、少しだけ緊張。
「あのさ、廉とどうなった？」
「廉くんと？」
不思議だった。
この前からちょっと思ってたけど、
紫耀は廉くんのことをよく聞いてくる。
「付き合ったりしたの？」
「なんで笑 してないよ」
「ふーん」
自分から聞いてきたくせに、ふーんて！
おい。ちゃんと後処理しろ。
「俺、ちょっとそわそわしてたんだ」
「私が廉くんといい感じかなーってこと？」
「ううん、」
「じゃなに？」
「廉とAが付き合ったら、ちょっと嫌だなーなんてね」
心臓がとまるかと思った。
この子、ほんとに天然でこんなこと言ってるのかな。だとしたら大事件ですけど！
「ちょっとあなた」
「ん？」
「だめよ、そんなこといっちゃあ」
ドウヨウ。私もわかりやすく取り乱して、
ちょっとおちゃらけるしかできないけど。
「紫耀クン、まさか学校の女の子たちにもこんなこと言ってるんじゃないでしょうね」
「え、なにを」
紫耀にお弁当を渡してたあの子のことを思い出す。ああ、あの子も紫耀のあまーい言葉の沼にずぶずふ…と思ったら同情。いや、私もそのひとりというか、人のことは言えないけども。
「ねえ、なんで私と廉くんが付き合うと思ってるの」
「一緒に花火行くってそういうことでしょ」
「私が廉くんを好きだとしてね、なんで付き合ったらいやなの」
「なんでかは…わからないけど、やだ」
うわ、きつい。
すくっと立ち上がって、自転車の方へ。
「え、急に！？」
「はやく！帰るから自転車出して」
これ以上一緒にいたら、私間違って告白しちゃうよ。心臓ばくばく。
極力紫耀と話さずに家の前に着いたら、
「ユリ」
おっと。ユリちゃんがいた。
しかも私たちふたり乗りしてるわ。
いーや、気まずいこれ。
「あの、こんにちは」
ユリちゃんは紫耀の方を見ずに、
まっすぐ私の方に歩いてきた。
「今日はAちゃんとお話したくて」
本日2度目。心臓が止まりそう。
イヤーーー！って叫びたい気持ちを抑えて私はゆーっくり首を縦に振った。
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なめこ(プロフ) - こころさん、こんばんは！お話を読んでくださってありがとうございます´`*うふふ、紫耀くんと廉くんの間でたくさん揺れちゃってください〜！これからもよろしくお願いします (2021年4月21日 20時) (
レス) id: 7eda94a468 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - すごくすごく面白いです。言葉選びや言い回しも面白いです！主人公が好きな紫耀くんとハッピーになって欲しいけど、廉くんが優しすぎていい人すぎて悩んじゃいます… (2021年4月16日 1時) (レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2021年4月5日 1時
