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「ありえないっつーの！！！」
自分でもちょっとびっくりするくらい勢いよくテーブルを叩いて、家を飛び出した。
怒りに任せて走って走って、疲れて歩いて。
ちょっとだけ頭が冷えた頃に気付く、
「やっぱ寒いよねぇ」
Tシャツに中学の頃の体育着の短パン、
いくら桜が咲く頃といっても、夜は冷える。
帰るか…？いや、まだ帰りたくない。
いまお母さんの顔みたら、また毒吐きそう私。
そうそう、
なんで私が叫びながら家を飛び出したかというと…
「A？」
聞き覚えのある声にふと顔をあげる。
「…、ひ、らの…？」
暗いから顔がはっきり見えないけど、
多分そう、たしかとなりのクラスの…
「平野紫耀、ねえ今俺の名前ギリギリだったでしょ」
「ち、がうよ！人の名前覚えるの苦手なの
それより、なんでここに平野くんがいるの？」
平野くんとは中学が一緒じゃなかったから、
きっとここの近くに住んでるわけではないはず。
そもそも、平野くんと言葉を交わすのなんて初めてに近い。名前を呼ばれた時、私の名前知ってたんだ、きゅんってちょっとなっちゃったじゃん。
「あ〜、俺ここら辺引っ越してくんの」
「へえ、そうなんだ」
「んで、Aはどうしたの、
色気のない格好してるけど」
「あ…わたしは、なんでもないけど
…桜！！桜を見に！！！」
言ってみて自分でも思う、
苦しい言い訳だな！って心で突っ込んでたら
「え！！なにそれ！
ちょーー！いいじゃん！」
夜の暗闇の中でもわかるくらい、
平野くんの表情がぱぁぁっと明るくなるのがわかる。
「え？…いい、かな？」
「俺も行ってもいい！？」
犬ですか？と聞きたくなるほど彼の瞳はキラキラ。もう少しで耳とふりふりのしっぽが見えそう。
「じゃあ、、一緒に行く？「いく！！」」
私の言葉を待たずに返事、
なにこの可愛い生き物。
カリカリしてた心の力がふっと抜けたような気がした。
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なめこ(プロフ) - こころさん、こんばんは！お話を読んでくださってありがとうございます´`*うふふ、紫耀くんと廉くんの間でたくさん揺れちゃってください〜！これからもよろしくお願いします (2021年4月21日 20時) (
レス) id: 7eda94a468 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - すごくすごく面白いです。言葉選びや言い回しも面白いです！主人公が好きな紫耀くんとハッピーになって欲しいけど、廉くんが優しすぎていい人すぎて悩んじゃいます… (2021年4月16日 1時) (レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2021年4月5日 1時
