見えない友人【d!】 (ページ4)

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｢俺な、今日、友達できてん｣

シャオロンって言うんやけど、面白い奴やねん。

コネシマは何もない空間に向けて話しかける。

ふわりと机の上の紙が少し動いた。すると、コネシマはそっちを向いて、少し恥ずかしげに手を弄り始める。

｢だからな…お、おれも、｣

｢お前と友達になりたいんや…｣

返事がある訳でもない。ただ、コネシマは分かった。

｢えっ、いいんか!!…ありがとうなぁ！｣

キラキラと目を輝かせてﾔｯﾀとその場で数回ジャンプする。
宙に舞う紙も、コネシマの動きに合わせて回転しつつ飛び回る。

友達なら名前呼ばないかんよな!!!

…お前、名前ないんか…??

え、気にしてない？

誰も呼ばんからってそんな…え、俺が初めての友達なんか…!!!

｢それなら、尚更や！｣

「大丈夫や、俺が名前付けたる」

ちょっと待ってな！と言ってコネシマは机に向かい、先程の紙の上に鉛筆でいくつか文字を書く。

少し歪んだ大きさのバラバラな文字が書かれた紙を持ち上げる。

｢どうや！これがお前の名前や！｣

A！いいやろ？この名前。

俺、一生懸命考えたんやで。

名前を書いた紙がふわりと空中に浮かび上がる。踊るように宙を舞う様は、とても嬉しそうであった。

お前もそう思うか！

コネシマは拳を突きつけて満面の笑みで言った。

「俺らは友達や!!よろしくなA!!!」