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美優side
ふと気付くと見慣れた天井…
寝ぼけた頭で考えても何だかよく思い出せない。
朦朧とする中お水を飲みたくて台所に向かった。
母「美優大丈夫?」
「うん。チョットぼーっとするけど大丈夫。」
母「隆弘クン病院連れてってくれたって?」
隆クン?病院……。
そうだ。隆クンの誕生日で…
やっちゃった……。
2階に上がり上り慌てて電話をすると直ぐに出た隆クン…
怒られると思ったのに何も言わない…
「ごめんなさい。誕生日だから…。」
「誕生日なんてどうでもいい。
俺はお前の方が心配だ。」
直ぐに帰れば大丈夫だと思ったんだけど…
「美優。お願いだから、自分の体優先にしてくれよ。」
「ごめんなさい。。。」
怒るでもなく優しくもなくただ力なく呟く言葉に謝る事しか出来なかった…
「もぅいいから…速く寝な。
明日また、電話するから。」
「うん。本当にごめんなさい。」
「おやすみ。」
何時もは上手く作れるケーキが何故か失敗ばかりで
何度も何度も作り直して…
でも結局作る事が出来なかった…。
誕生日なのに気を遣わせて、迷惑掛けて…
怒られるって思ってたのに…
おめでとうってチャンと祝ってあげたかった…
体調管理も出来ない何て…
こんな自分、ほんとに嫌い…。
コンコン
母「美優。入るよ。」
「ママ。ごめんなさい。」
母「無理し過ぎ(笑)隆弘クン何だって?」
「怒られ無かったの。もっと自分の体の事考えろって…。」
母「心配してたよ。今月に入って何度か具合悪くしたでしょ。でも、知らせなかったよね。」
「うん。」
母「美優と約束したからって何度か家に電話くれてたのよ。」
「嘘…。」
母「ほんと。気付いてて黙ってたの。
でも心配だからって…
黙ってる事が隆弘クンの為じゃないよ。
隠す事も。
どうすればいいか考えなさい。
優ちゃんにはお礼言っといたから。」
「ありがとう。」
母「ゆっくり休みなさい。」
バレて無いと思ってたのに…
私は、この1年何の成長もしてなかったんだ…
去年入院した時も黙ってて、
その事で喧嘩にもした…。
普通が良いって言ったから心配掛けたく無いのに
なのに隠す事しか出来ない。。
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作者名:ayu | 作成日時:2017年10月27日 7時