あなたと居た時間６ (ページ23)

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隆弘side

悩んで悩んで、それでも答えは出なくて…

ﾚｯｽﾝの後時々路上でやってるﾊﾟﾌｫｰﾏﾝｽ…

でも、やる気が無い今の俺を見てくれる人なんて居なくて

ただ路上に座り込む…。

「お疲れ様。カッコ良かったです。」

その言葉と一緒に差し出されたｽﾎﾟｰﾂﾄﾞﾘﾝｸ

聞き覚えのある声を見上げると

微笑む美優の姿があった

「どうして…」

会いたかった。抱き締めたかった。

なのに素直に馴れない…

「ﾌｧﾝ1号だから。」

言いたい事はいっぱいあった。

でも言葉に成らなくて…

「連絡しなくてごめんなさい。
ずっと、たくさん考えてた。」

「…」

「ママから聞いたよ。
何度も連絡くれてたって…隠しててごめんなさい」

「…」

「誕生日の日も直ぐに帰れば大丈夫って思ってた。けど…」

「もぅ。いいよ。」

「良くないよ、私全然変わってなかった。普通に接してって言ったのに…。」

「俺、美優からの電話待ってたんだ。」

「ごめんなさい。でも、顔見て話したかったのだって…。」

「だって？」

「ほんとは電話苦手で。」

「えっ？！…」

顔が見えないから怖いって

今まで全然気付かなかった。

まだまだ知らない事って有るんだ。。。

「俺も連絡しないでごめん、色々考えてた。
言いた事も我慢して…。」

「我慢…。」

「んん…。だからもぅ辞めるわ。」

曇る顔

潤みだす瞳

「また、勘違いしてんだろ？」

「……辞めるんでしょ…。」

「付き合い辞める訳じゃねぇよ！」

不思議そうに見詰める瞳

「俺さ、言いたい事は解るけど、言葉が足んねぇってよく言われる。
それに元々、言いたい事言わないのも我慢するのも苦手だし。」

「…」

「だから我慢すんの辞めるわ。言いたい事言うし。美優も隠すな。てか俺が喋らす。因みに拒否権はねぇよ(笑)」

「隆ｸﾝ。。」

「二人で変わろうって言ったろ？」

「うん。」

「俺がお前を変えてやる！覚悟しろよ(笑)」

「はい。」

初めから我慢しなきゃ良かった…。

言いたい事言わないでずっと一緒に居る事なんて無理

大切なら、傍に居たいなら気を使ってばっかりじゃ長くは持たない

そう改めて感じた。