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隆弘side
翌日には、熱は下がり入院する事は無かったけど調子の悪い状態はそれから２週間続いた。
最初は心配で学校もレッスンも休んで傍に付いていた。
そんな俺を逆に心配するAに負けて学校もレッスンも休まず通う…。
そうなると今度はAに会える時間がなくなる…。
調子も少し良い時と悪い時の波がある。
心配するから調子が悪い時には電話にでない。
後から寝てて気が付かなかったって分かりやすい嘘をつく。
結局２週間一度も会え無いまま時間だけが過ぎていた。
この先こんな思いを何度もしなきゃいけないのかな？
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ
「もしもし隆ｸﾝ。」
「もしもし、具合どう？」
「お疲れ様。具合、もう大分良いよ♪」
「本当に？」
「うん。ごめんね。たくさん心配掛けて…。」
「心配何ていくらでも掛けて構わないからっていつも言ってるでしょ。」
「うん。隆ｸﾝ、ありがとう。」
「でも、もう。A不足でしんどいよ。」
「ふふふっ。」
「何で笑うの。」
「だって、隆ｸﾝ可愛いなって…」
「はぁ？何て言った？」
「ん…格好いいなって言ったよ(笑)」
「ふ〜ん。そうやって誤魔化すのな(笑)」
「うっｯ…」
「でも、安心した。昨日より声も元気になってるな。」
「そうかな？」
「うん。学校は、いつから行くの？」
「明日もう１日様子見て。大丈夫なら、明後日から行っても良いってママに言われた…」
「そっか…。明後日なら、俺もレッスン休みだし。待ち合わせしようか？」
「うん。楽しみ♪」
「だね！２週間も会えなかったからな…
俺は、行こうと思ったんだけどね。電話出ないし…。」
「ごめんなさい。。
明後日は必ず連絡取れる様にしとくから。」
「本当に頼むよ(笑)」
「うん。約束！」
「約束な。じゃ、家着いたから電話切るね！
また明日電話するから。」
「うん。待ってるね。ちゃんと布団掛けて寝るんだよ(笑)」
「わかってる(笑)じゃぁ、おやすみ。」
「うん。おやすみなさい。」
部屋に入って荷物を下ろし一息ついた。
ここ数週間、元気の無いAばかりで...
今日は、何だか嬉しかった。
当たり前に過ごす事がどれだけ大変で、Aの存在の大きさを改めて考えさせられた期間だったし...。
そんな事考えてたらいつの間にか寝てた。
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作者名：ayu | 作成日時：2017年6月6日 12時
