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優side
プルルルル プルルルル
「もしもし。隆弘です。」
「声暗いけどどうかした?」
「喧嘩しちゃいました……」
これまでの事を力なく話す隆弘…
「そうか…何度も同じような事あれば不安になるよな。」
「はい。。」
「アイツは、自分の気持ち伝えるの下手くそで、余計な気を使うからな」
「何回も、迷惑何て思わないって言ってるのに、だから、イライラして。。。」
「難しいよな、人の気持ちって……
Aも悪気がある訳じゃないんだよ。
ただ、アイツも嫌われ無い様に必至なだけなんだよ。」
「何で…俺、嫌いに何てならないのに…」
「人の気持ちって絶対はないだろ?」
「あぁ…まぁ、そうですね」
「Aは、その事が痛い程分かってる。だからこそ壁を作って自分を守って来た」
「俺が、頼りないからですかね?」
「そうじゃないよ。俺も子供だったから、その頃の記憶は曖昧で、ただ俺は凄く可愛がって貰った事覚えてる。」
「どういう事ですか?」
「あれ、隆弘クン聞いてない?」
「えっ、何を?」
「マジか……俺やらかした(笑)まぁ、いいや!
Aには聞いた事秘密にして。隆弘クンなら信用できるから…」
「はい。絶対に言いません。」
「アイツの親離婚してるんだけど、親父さんずっと不倫してて、相手側にAと同じ年の男の子が居るんだ……
元々男の子が欲しかったらしくて、でも産まれたのはAで男じゃなかった。
親父さんとは、低学年まで一緒に住んでたんだけど、アイツ昔から体弱くて入退院繰り返しててさ、そのせいか、結構ワガママで泣き虫で甘えん坊だった。」
「今のAからは想像出来ない……」
「うん。で親父さんが出て行く時にAは泣いて…
お父さん大好きだったから…
でも、父親に言われた言葉は違った
女は嫌いだって……
で、その時に不倫相手の子供とAと比較されて……
望みもしなかったのに生まれた…
甘ったれでワガママで迷惑しか掛けない。
体が弱くて負担ばかり掛ける。
愛情を持った事は1度も無いって言ってさ、しがみつくAを振り払った。
Aは父親に捨てられたんだ。」
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作者名:ayu | 作成日時:2017年6月6日 12時