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隆弘side


もうそろそろお昼になる。


ぼーっとそんな事考えてたら、もぞもぞ動き出した美優。




「起きた?」

「んん……たかくん?」

「んん。おはよ。」

「ぇっ?なんで?何で居るの?」




途端に目をぱちぱちと瞬かせ驚いてる。

それでもまだ、寝起きのふにゃっとした感じは残したまま。




「覚えてないの?」

「んん。。。覚えてない。。。」

「おい。それ、だめじゃねぇ?」

「ん?なんでぇ?」




警戒心の欠片も無い美優さん。

自分で電話に出た事も玄関を開けた事も無意識でやってたらしい…。


もぉ、本当にやだわぁ…




「ごめんなさい。。。」

「俺だからいいけど、ほんと気を付けろよ。」

「はぁい。」




そう言いつつアクビを1つ落として目を擦する。

寝起きの美優の動きの定番、今日は前髪がピョンっと跳ねてそれもまた可愛い。





「ずっと起きてたの?」

「んん。なぁ、昨日泣いたのか?」

「ん?泣いてないよ。なんで?」

「目腫れてる。」

「うそ。」

「ほんと。」





泣いた事を思い出そうとしてるのか、納得させる言い分を考えてるのか分からない。






「……あっ。そう言えば、チョットだけ泣いた!!」

「チョットだけ?」





チョット泣いたくらいじゃこんなに腫れないだろってくらい赤くなってる瞼なのに




「あのね。隆クンと真ちゃんが登場した時、感動しちゃって、チョットだけ泣いたゃったんだ。」





そんな可愛い言い訳じゃ問い詰める気も削がれちゃってそれ以上聞けなくなった。。。




「今日、何したい?久し振りだしどっか行かない?」

「えっと…、家でのんびり過ごすのは駄目かな?」

「別に良いけど、それでいいの?」

「うん。いいの。」






にこにこの笑顔で頷いた美優、゛お出掛け゛って太陽見たいにぱっと輝く顔を期待してた分拍子抜け。

起きてからは、手早く着替えに行って、そこからは何時もの美優。

お世話する時だけの機敏な動きで、てきぱきとご飯を作ってくれたり、リビングで動き回る美優を観察してた。




美優が料理してるの見るの何ていつ以来かな?



こんなにのんびり過ごすのも…




残り物と有り合わせだけど何て言いながらも、
具沢山の味噌汁に焼き魚、それに美優の好きなゴマ和えって純和風な昼飯は弁当ばっかの生活だった俺にはめちゃくちゃ嬉しかった。

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作者名:ayu | 作成日時:2019年1月29日 22時

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