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美優side
智クンと別れて駅に向かってとぼとぼ歩いてると、すれ違う周りの子達の話しの中心はどれも隆クンと真ちゃんの事。
辞めるの勿体無いねって。
後ろから私を追い越して、少し前を歩く3人の女の子達の会話が耳に入って来た。
フ1「ねぇ。知ってる?にっしーって彼女居るらしいよ。」
フ2「ウソでしょ?やだ。認めないから。」
フ3「や。ほんとだよ。にっしーと学校一緒の子が言ってたから!」
フ2「最悪!どんな子なの…?」
フ1「知らない。けど…」
去年のバレンタインに隆クンがチョコを返して回った事は有名な話しになってるらしく、溺愛してるって噂に成る程だったと…。
フ3「いいじゃん別に。プライベートは別物だよ!」
フ2「別じゃないよぅ。。。彼女とか本当にやだ。。」
そう言って泣き出してしまった。
それを慰める友達と
その会話に痛くなる心…
そうだよね…。
ファンの子だって本気で恋してるんだよね。
彼女なんて居て欲しくもない。。。
その後も、友達の子が突き止めてあげるからとか、たいした子じゃないよとか、泣いてる子を励まし続ける姿を見て私は恐くなってその場を逃げ出した…
ただひたすら走り続ける
苦しくなる息と鳴り響く心臓。。。
気付いた時には何時もの公園に着いてて。
自分を落ち付かせる様に深く深呼吸をした…。
ふと見上げた空
雲1つ無く澄み渡って、輝く星々が何処までも続いてて三日月が眩しかった…。
特別な恋何て望んで無かった。
ただ傍で…隣で、笑ってられたら、
笑いあえたら…それだけで良かったのに…
輝く月を見上げて呟いた想い。。。
そんな風に考えてしまう自分が情けなくて、
ほんの少しの事で恐くなって不安になって逃げ出して…
もし、ファンの子にバレたらどうなるんだろう…。
この先は?
芸能人になる隆クンと一般人の私では住む世界が変わって来る。
隆クンのが何倍も何十倍も大変で、不安も苦しみも辛さも私には計り知れない…
だから私も強くなろうって決めたのに
負担にならないように。
けどやっぱり弱い自分が顔を出す…。
ねぇ。どうしたらいいのかな?
どうしたら、もっと強い人に慣れるんだろう。。。
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作者名:ayu | 作成日時:2019年1月29日 22時