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隆弘side
真司郎と並んで歩く帰り道。
特に話す事も無いし疲れも溜まって来てるからお互い無言…
けど、子供の頃から一緒におるからかな、この空気間は嫌いじゃない。
真「お疲れ。明日遅刻すんなや。」
「お疲れ。分かってるよ。じゃあな。」
片手を上げヒラヒラっとふりながら歩きだす。
レッスンの帰り道、いつもなら電話しながら帰ってたっけ…。
こんな遅い時間じゃ電話も出来ないし。
「あ〜あ…。」
盛大にため息を吐いても何が変わる訳でも無くて、ただ虚しいだけ。
いつになったら、会えるんだろう…?
連日の忙しさに学校もあるし、毎日レッスンだし…
自由登校になればもう少し時間も取れるのになぁ…
年が開けて3週間いい加減限界なんだよ。。。
家について玄関を開けると真っ暗な空間が広がり、取りあえず手洗いうがいをしてからリビングに向かう。
軽めのご飯がラップしてお盆の上に置いてあって、暖めたそれと冷蔵庫からミネラルウォーターを出して部屋に戻った
部屋の電気を付けると目の前のベッドに小さな膨らみ…
回りを見回せば、畳まれた洋服と美優のカバン?
ベッドに近づいて布団を捲るとぬいぐるみを抱えて眠る美優の姿…
慌てて携帯を取り出してtalkをチェックしても何の連絡も無かった
取りあえず荷物を降ろして美優を見ながら夕飯をたいらげ、手早く風呂に入る
風呂から出て来ても気付く様子はなく無邪気な顔して寝てるしw
珍しくぬいぐるみを抱えてるのが気になる所だけど、レアな美優に思わず写メ
起こしたら可哀想なんだけど、美優の声が聞きたくて、笑顔も見たいし…
可哀想より勝る思いにほっぺたをツンツンしてしまう
ふにゃふにゃとしながら
「隆クン……?おかえり……。」
睡魔に勝てないのかそのまま眠りについた。
もう一度ほっぺたをツンツンして起こすと、小さなあくびを1つ
「ごめんね…。待ちきれなくて寝ちゃった。」
って照れ笑いを浮かべながら目を擦る
「何かあったのか?連絡無かったのに居るからびっくりしたわ。」
「んん…。何にもないよ?」
「フフ…でもね、隆クンの顔見たくなっちゃって…」
そんな事言う何て珍しいな…
それだけ呟くとまた寝息をたててる
これ以上は可哀想だし、レアな美優も見れて癒されたからまぁ、いいか!
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作者名:ayu | 作成日時:2019年1月29日 22時