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美優side
少しの肌寒さに目を開けると隆クンの胸に顔を埋めたまま眠ってしまった事を思い出した…
頬に直に伝わる隆クンの熱に、顔から火が出そうなくらいの恥ずかしさ。。。
今も何も着てないけど身動きも出来ない現状…
一人でわたわたしていると不意におでこに触れる隆クンの唇。
「美優。おはよ。」
「ぉ、ぉ、おはようございます。」
「ふっ。何?緊張してるの?」
「…っ。あの、その…だって」
慌てる私を楽しむ様に笑顔の隆クンに抱き竦められて身体中に感じる体温にさらにドキドキが止まらなくなる。
「美優。めっちゃドキドキしてるね。昨日はもっと凄い事したのにw」
「…ゃ、あの。その。…」
「ククッ…アハハハハ…wやば。すげぇー可愛い。もう一回食べちゃいたい♪」
「…からかってるの?」
「いや。本気だけど?」
そう言いながらも笑う隆クン。
「もぅ。知らない。」
「ごめん、でもね、可愛いって思うのも、もう一度って思うのも美優だからだよ。
ずっと俺の腕の中に閉じ込めて置きたいくらい…。美優愛してる…。」
「隆クン…。」
恥ずかしいけど、そんな風に想ってくれる事が嬉しくてそれだけで胸が一杯
「あれ?美優は言ってくれないだ?じゃあ体に教えて貰おw」
「や。ダメ…。好き…隆弘大好きだよ。」
「知ってるw冗談だよ…さぁ、着替えて出掛けようか?」
珍しく朝からご機嫌の隆クンにドキドキさせられっぱなし。。
腕を解いて起き上がる隆クンの背中に引っ掻きキズが幾つも付いていて、中には食い込んだ様な痕も付いていた…。
「隆クン。背中…ごめんなさい。」
撫でる様に触れながら謝る私に
「平気。美優が頑張ってくれた証しでしょ?
それより、丸見えだけどいいの?」
意地悪な顔して微笑む隆クン。
布団が捲れて露になっていた…
「もぅ。バカ!」
慌てて手繰り寄せて頭から被る私に"風呂入るけど一緒に入る?"何て笑いながら言ってくる。
「嘘。それとも先に入る?」
こんな状態じゃ身動きも取れないよ…
「お先にどうぞ…」
笑いながらお風呂場に向かったのを確認してようやく服に手を伸ばした…。
一人になってやっと落ち着いて…
胸の中でぽかぽかする思い。
幸せで暖かくて、隆弘の1つ1つの言葉が私を包み込んでくれてる。
そんな風に思えた朝でした。
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作者名:ayu | 作成日時:2019年1月29日 22時