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美優side
少し重たい頭、目を開けると知らない天上。
寝惚けた目を擦ろうとすると手に感じる違和感
はっきりしてく記憶…
ベットに頭を凭れて眠る隆弘君が手を握っていた
ゆっくり手を外し掛けられていたタオルケットを隆弘君に掛ける。
月明かりに照らされた部屋で頬に残る涙の後に痛む胸。
何日も立ってないのに、また怒らせた。
迷惑掛けないように…
自分ではしてるつもりなのに…
「迷惑しか掛けない。」
そう言われた言葉が何度も甦る
いつもそうなんだよね…。
私が居る事が、誰かの負担になるのに…。
西「美優?気が付いた?」
「ごめんなさい。起こしちゃいましたね。」
西「俺の事なんかいい。具合は?苦しくない?」
「んん。大丈夫です。」
西「良かった…。」
そう呟くとベットに上がり包み込まれた。
西「ごめん。強く言い過ぎた。」
「謝らないで、隆弘君は何も悪くないから」
西「いや、俺が悪いの。もっとちゃんと話してたら、泣かせる事だって無かった。
それに勝手に飛び出したし…。」
「違うの…。私が迷惑掛けてばかりで…。」
西「ストップ、俺は迷惑だなんて思ってないよ。」
「でも…。」
抱き締める腕の力を強めて、顔を覗き込む隆弘クン
西「俺、言ったでしょ?
結構鈍いから、分からない事とか
気付けない事多分いっぱいあると思う。
だから、遠慮しないで何でも言って、
それにさ…
めちゃめちゃ嫉妬深いからって…」
「はい。」
西「好きで、好き過ぎてどうしていいのか
分かんなくなるくらい好きで、だから、
他の誰にも触れて欲しくないし
大切なんだ。
なのに、俺の知らない所で他人が傷付ける
なんてさ、そんなの絶対に許せない。
だから迷惑とか、そう言うのじゃなくて、
ただの独占欲。
ごめん。熱く成り過ぎて…。」
優しい瞳で照れくさそうに話してくれるのを黙って聞いてた。
こんな風に思って貰える様な人間じゃないのに
勿体ない言葉に涙が溢れそうになる。
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作者名:ayu | 作成日時:2018年9月25日 18時