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隆弘side




暫くすると大きな音が鳴り始める。


ドーン ドドーン パラパラ…



「わぁぁ、綺麗…。」


隣で呟く声に目を向けると、

瞳をキラキラ輝かせて花火に見いる美優ちゃん


夜空に打ち上がる大輪の花は大きくて凄く綺麗だった。

でも俺は、そんな花火よりも美優ちゃんの笑顔に胸が苦しい…。




少しずつで良いと思った

でも、今隣に…

手を伸ばせば触れられる距離に居るのに

何も出来ない自分がもどかしい。。。




だってさ、何度も何度も探してやっと会えたんだよ…




けど、今こうして隣に居るのはただの偶然で…

あの時美優ちゃんが絡まれて無かったら

助ける事も無かった。

結愛達に一緒に待っててって言われなかったら

ただ真司郎達を待ってるだけだった。





しかも、この前は隆クンって呼んでくれたのに

今日は隆弘クンだし、敬語だし…

これって絶対無理だろ?




うん。だよな…

好きになった子と上手くいったためし無いしな





でも……


さっき抱き締めた温もりが消えないんだ。。。

俺の腕の中にすっぽり収まる華奢な体、

他の男に掴まれてるのを見た時の言い様の無い苛立ち。



誰にも触れて欲しくない。

俺のじゃ無いけど、俺の中に渦巻く真っ黒い感情を止める事が出来なかった…





ああ、もう、どうすればいいんだよ…。





「あ、あの、隆弘クンどうかしました?」

西「えっ?な、何で?」

「あ、いえ…。あの、難しい顔してたので
私なにかしちゃったかなって思って…。」

西「……いや、あの、その…。。。」

「やっぱり何かしちゃったんですね。
ごめんなさい。気を付けてるつもり
なんですけど…」

西「違う。美優ちゃんは、なんもしてない。
ただ、俺が…」

「隆弘クンが?」

西「………美優ちゃん……好きで。」

「…………」


あーぁ、言っちゃった…。

……無言になっちゃったよ。。。

分かってた、分かってた結果なんだ…




夜空に浮かぶ花火を見つめ、やりきれない思いでいっぱいだった。


彼女からしたら会って間もない奴に急に告られても、どうしていいか分かんないよな…

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作者名:ayu | 作成日時:2018年9月25日 18時

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