CODE.11_三歩下がって二歩攻める ページ13
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射線が全然通らねえな、とこぼす当真の言う通り、建物が密集する住宅地は狙撃手の行動がかなり制限される。それは遠征組だけでなく玉狛陣営にも言えることであった。
通常射線を通すためには隠密性も考慮すると遠距離かつ高さのある場所から狙うことが多いが、ここでは密度がある分地上にいる相手を捉えるためには角度的に距離に比例し一定以上の高さが必要になる。また、視界の良し悪しによってはある程度距離を詰めなければならなかった。
即ちこちら側は場所がバレればカウンターを受けやすく、射程範囲内から考えれば狙撃ポイントも限られるのだ。
彼女はサイドエフェクトによってかなり長い射程距離を持つがこの地形ではそれを活かせる状況でもなく、さらに地上の人間を狙うため距離を詰めるには現段階では分が悪い。とはいえこれはチーム戦、味方がいればできることも増えるのだ。
『分断したっぽいけどどっちも
___縦も横も合わないなら高さを合わせてもらえばいいよね。
『迅さん、適当に相手
《りょー、かい！》
Aの意図を汲んで迅が動く。狙い通り、攻撃を躱すために地上から大きく逸れた歌川をAはその目で捉えた。
『__どんぴしゃ』
「！」
光線が貫いたのは歌川の腕だった。その場の全員が一瞬その光景に釘付けになる。
「は？なに？」
「今どこから__」
「なるほど、そういうことか」
状況をすぐさま理解した風間が小さく呟き眉を寄せた。
「おい迅、明智までいるなんて聞いてないぞ」
「ありゃ、言ってなかったっけ？」
同じくしてそれが彼女の物だと気がついた太刀川は迅の返答にそういう面白いことは隠すなよ、と風間とは対極に楽しそうな笑みを浮かべる。
「あっち、まともに戦う気なんかないんですよ。狙撃だって不意打ちで腕一本。この人たちは単なる時間稼ぎ、今頃きっと玉狛の連中がネイバーを逃してるんだ」
肩口を抑える歌川を横目に菊地原がそう断言するが、風間はすぐさまそれを否定した。
「いや、逆に今の明智の狙撃でハッキリした。あいつがあれを外すとは思えん。こいつの狙いは俺たちを
「…！？」
「あらら…」
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CODE.12_敷き詰められた煤を払う→←CODE.10_交渉決裂
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26(ふむ)(プロフ) - 佐藤花子さん» こんにちは、初めまして。コメントありがとうございます。丁寧な感想とても嬉しく思います。これからもしばらくはちまちまとした更新になるかと思いますがどうぞ宜しくお願い致します。 (2021年8月18日 17時) (
レス) id: 5b80796d59 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤花子(プロフ) - この作品で初めて貴方を知りました。単刀直入に言いますがとても素晴らしい作品です。言葉選びと丁寧な文章が一つ一つの言葉の魅力を引き出していて素敵です。これからも更新期待しております。ご自身のペースで更新していただければ幸いです。長文失礼しました (2021年8月17日 20時) (レス) id: 2f5d72a0f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：26(ふむ) | 作成日時：2021年5月21日 19時
