BELIEVE【ワンピースフィルムゴールド】 (ページ9)

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『はいっ！これおかあさんに！今日誕生日だからプレゼント』

全身傷だらけの小さな体。

「......うるさいうるさいうるさいうるさいっ！要らないわよそんなもの！あっちに行って！」

「あんたさえ、生まれて来なければ.....」

お母さんのいつものセリフ。
私が産まれてきたせいで、私のお父さんはどこかへ行ってしまったんだって
毎回違う男の人といるけど、その人とずーっと一緒にいれないのも私のせいなんだって
大人の事情はよく知らない小さな私

毎日、蹴って叩かれて

それでもそんなお母さんに

『頑張ったね』

『よく出来たね』

って褒めて欲しくて

お母さんの笑ってる顔が見たくて

お母さんからの『愛』が欲しくて

だって小さな私には、お母さんしかいないから
いらないって言われても、私にとってはお母さんが必要だった
馬鹿みたいに純粋だった小さな時の私

ある日
初めてお母さんが手を繋いで私に笑いかけてくれた

『今日はどこにお出かけするの？』

「すっごくいい所よ。貴方は顔がいいからきっと高く売れるわ」

お母さんの言葉にゾッとして、手を振り払って逃げようとしたけどもう遅かった
大きな鉄格子の上に大きく書かれた

『HUMAN SHOP』の文字

怖い男の人が私の顔を持ち上げて言った

「こりゃあ、いい値がつくぜ」

手を引かれて、大きな鉄格子の中に入れられ
首や手に鎖を繋がれる瞬間に私は"逃げた"

お母さんに捨てられたショックで足がもつれそうになるのを必死に我慢した
後ろの方で男の人が大きな声で怒鳴っている

「クソっ騙したのか！？」

人を殴る耳障りな音
きっとお母さんを殴っているのだろう
でももうそんなのはどうでもよかった

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