まっすぐのススメ

爆弾 ページ14

『はああああ…』


ある日のお昼


滅多に弱音を吐かないAが、珍しく頭を抱えながら大きなため息をついた


俺ら2人はもちろん、松島も勝利もお箸の動きが止まった


なんとなくこうなった経緯はわかるけど、まさかここまで酷いとは全員思わなかっただろう



青「A…？
大丈夫…？」


緑「お、お疲れですね…」


「まぁ無理もねぇだろ…
桜木さんがあーならよ…」


赤「何もできなくてすみません…」


『佐藤君は悪くないから

ごめん、空気悪くしたね。』




遡ること2時間前


今日も今日とて、経理部は忙しくバタバタと動いてた


その中でもやっぱりAの忙しさは半端なくて、下からも上からも言われ放題


そしてこうなったこと一番の原因、桜木さんは今日は予定があるので休みます。と、今朝連絡が来たらしい


その結果、桜木さんがやらないといけない仕事が他の人達に回った。


多分そこまではまだ良かったんだろう。他の人達もあいつまたやったな。って感じで仕方なくって顔をしてたし


でも本当の問題はここから。


桜木さんがやらないといけない仕事のほとんどが今日締め切りのものだったり、明日締め切りのもの。


そしてその中には今日締め切りなのにも関わらず、一切手のついていないものが残されていた


もちろん、これを見た経理部員は全員ブチギレ


全員自分の仕事は一旦置いて、午前中はこの作業で追われていた。


もちろんAも例外ではない



赤「僕もできることはやったんですけど、やっぱりAさんのやることに対して全然助けられなくて…」


『大丈夫だよ。すっごい助かってるから。

ただまぁ…ここの会社の娘だからってこれが許されるのかって言われたら、違うよね』


青「周りの人は社長が怖くて言ってこないだろう。って思ってんだろうね」



『多分ね
でもこのままじゃ、経理はもたないよ』



Aの言葉にまた全員が頭を抱えた


なんかいい策ねぇかなぁ

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