子供 ページ15
「悠里くーん。でておいで！」
「やだ！」
「そんなこと言わずに！」
「いーやーだー！」
医務室の寝台の１つ。
そこで俺と森さんの熾烈な攻防戦が繰り広げられていた。
「…何やってんだ？」
「斎藤さん！ 助けて！」
医務室のドアを開けた斎藤さんが不審な目つきでこちらを見ている、気がする！
だって俺は布団被ってて見えないし。
とにかく、声で斎藤さんなのは間違いないから助けを求める。
助けてほんとに。いや、真面目に。
「そこの気持ち悪いおじさんが写真撮ろうとしてくる！」
「そんなこと言われると傷ついちゃうよ！」
「じゃあもっと言うから諦めてよ！」
「無理だね」
「なんで！？」
もう、なんなのこの人。
ポートマフィアの医者がこんな変態でいいの？この組織大丈夫？
「初めてあった時から悠里くん可愛いと思っていたんだ！」
「気持ち悪い！」
少し外を覗いたら森さんのにやけ顔が目に付いた。
カメラを構えてたから素早く布団を下ろしたけど。
…あれ、おかしいな。布団に潜ってるのに、外からカメラを連写する音が鳴り響いてるんだけど。
「あー、いつものやつか。先生は幼女趣味だと思ってたが、そうか…幼男趣味もあったのか。相変わらず気持ち悪いな！ かかっ」
「…あれ？ 私君の上司であってるよね？」
斎藤さんの一言が突き刺さったらしい。連写する音が止んだ。
いいぞいいぞ。もっとやって。
「よいしょー！」
「わあああ！？」
布団の中で斎藤さんを応援してたら突如布団から引っ張りだされた。
なになに！？
視界が一気に明るくなって目が眩む。
「ほら、高いだろ！ 悠里」
「なにすんの！」
犯人は斎藤さん。
脇の下に手を入れて頭の上まで持ち上げてから肩に乗せられた。
俺が手を伸ばしたらもう天井に届く。高い。
「肩車。こーゆの楽しいだろ！」
「俺、もうそんなに子供じゃ無いよ」
「7歳なんて子供だろ」
ここに来てから森さんも斎藤さんも俺を甘やかしすぎだよ。
世間一般では俺だって子供に入る。でもここじゃ子供のままではいられない事なんて俺だって分かるよ。
それに…父さんと母さんが死んだ日から、いつ、どこで死んでもいいと思ってるから。
「ここのトップ…首領だっけ？ そろそろ使えって言われてるんじゃ無いの」
「まだその時では無いよ」
森さんがちゃんと俺の目を見て答えを返す。
俺がまだ使えないから、それとも心配してくれてるのか。
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でこぽん(プロフ) - ららさん、shikibuchan00さん、本当にありがとうございます！こんな更新遅い作品を応援してくださる読者の皆様は本当に神様です！頑張ります！！ (2020年8月19日 2時) (
レス) id: 80518ccaaf (このIDを非表示/違反報告)
shikibuchan00(プロフ) - 何回も読み直すくらいには大好きです！！応援しています！ (2020年8月17日 22時) (レス) id: dc2c4f0c7f (このIDを非表示/違反報告)
らら - このシリーズ本当に好きです！応援してます！ (2020年8月8日 14時) (レス) id: 160b3d1fa3 (このIDを非表示/違反報告)
でこぽん(プロフ) - ありがとうございます！最近更新できてなくて申し訳ないですが頑張ってまいります！ (2020年1月23日 23時) (レス) id: 80518ccaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - すんごい面白いです！ひとつめの作品から読ませていただいてます悠里さんかっこいいですね好きです最近寒いですよね！！(困惑) (2019年12月15日 23時) (レス) id: 42869b6ef5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でこぽん | 作成日時：2019年7月5日 8時
