参入 ページ11
「いや、殲滅であっているよ」
「そんなはず…まさか？」
俺が異能を発動したのは2回。
もちろん構成員全ての顔なんて知らない。
それで殲滅だというのなら。
「そっか。だから俺に目をつけたの？」
「最初はね」
つまり俺の異能は距離制限がないに等しい。
それと発動するのに対象が見えている必要はないってことだね。
「貴方の武器になるとは言ったけど、ポートマフィアに忠誠を誓うわけじゃ無いからね？」
「もちろん、分かっているよ。でも私からの指示なら従ってくれるんだろう？」
「それが貴方の利益になるのなら」
俺の異能はポートマフィアとか悪い組織にとってうってつけって事だ。
だって俺が現場に行く必要は無いし、あとで誰かが死んだか確認するだけでいいんだから。
「…それにしても、人格が変わったかのような喋り方だね？おじさん驚いてしまったよ」
「昔から演技は得意なんです」
「最初の幼い感じも可愛らしいけれど、今の大人ぶってるのも可愛らしいよ！」
「ちょっと気持ち悪いです」
「あ、結構辛辣」
ポートマフィアの廊下を歩きながらそんな会話をして行く。
森さんはお偉いさんのお抱え医師とあって立場もそこそこあるらしい。
通り過ぎる黒服が次々とお辞儀をして去って行く。
あとついでに俺は睨みつけられている、気がする。サングラスだからわからないけど。
「君は私の預かりとなる。色々教えてあげるから付いて来なさい」
「はい」
先ほどの気持ち悪さは一変。
紳士的な雰囲気を漂わせて、森さんが振り返った。
「私は君に知識を与えよう。君は私に武力を与える」
「俺と森さんは対等って事？ 貴方の部下ではなく？」
「私はただの医者だよ。そんな権限は無いさ」
森さんと話してみて改めて思ったこと。
なんか作り物みたいな気がする。胡散臭い、であってるんだっけ？
初対面の子供に本心見せて話す方がおかしいか。
少なくとも俺が欲しいっていうのは本心で間違いない。
「ここが私の今の城だよ」
通されたのは一面が白い医務室。
まぁ医者なんだから当たり前か。
でもそこにまた別の大人がいた。
「よぉ、せんせ」
「斎藤くん。この前話した子供だよ」
男の名前は斎藤っていうみたい。
筋肉質って感じじゃないけど強そう。明らかに格闘技系。
こんなに親しげってことは、森さん側だよね？
そしてある程度権力もありそう。
「森さん、応対で正しいのは？」
「私と同じで構わないよ」
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でこぽん(プロフ) - ららさん、shikibuchan00さん、本当にありがとうございます！こんな更新遅い作品を応援してくださる読者の皆様は本当に神様です！頑張ります！！ (2020年8月19日 2時) (
レス) id: 80518ccaaf (このIDを非表示/違反報告)
shikibuchan00(プロフ) - 何回も読み直すくらいには大好きです！！応援しています！ (2020年8月17日 22時) (レス) id: dc2c4f0c7f (このIDを非表示/違反報告)
らら - このシリーズ本当に好きです！応援してます！ (2020年8月8日 14時) (レス) id: 160b3d1fa3 (このIDを非表示/違反報告)
でこぽん(プロフ) - ありがとうございます！最近更新できてなくて申し訳ないですが頑張ってまいります！ (2020年1月23日 23時) (レス) id: 80518ccaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - すんごい面白いです！ひとつめの作品から読ませていただいてます悠里さんかっこいいですね好きです最近寒いですよね！！(困惑) (2019年12月15日 23時) (レス) id: 42869b6ef5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でこぽん | 作成日時：2019年7月5日 8時
