ショタが33人 ページ7
家庭教師を辞める事は、焦凍くんにははっきり
と伝えないといけない。
焦凍くんは、どういう反応をするだろう。この前みたいに泣きそうな顔をしたり、意外と動じない反応をするかもしれない。
……こんなシリアスな展開の中でそんな事を考えるなんて、随分不謹慎だなあと思いながら、今妄想した焦凍くんを振り払う。
「おぉ、いたいた」
そんな矢先、後ろから誰かの声がした。
振り返ると、焦凍くんの父親であり、プロヒーローとして有名なエンデヴァーがそこにいた。
「エンデヴァー……さん……」
驚いて、少し猫背になっていた背筋がピシッと真っ直ぐになり、体が硬直する。
ヒーロー名のあとにさん付けしても良いのだろうか。多分良いよね。
「君は確か、焦凍の家庭教師と言っていたね」
「は、はい。ですが今は、そろそろ辞めようかと思っていて……」
最後の言葉が消え入りそうになる。
「丁度いい。俺も今それを言おうとしていたからな」
「え……?」
「今までは、多少は焦凍に好きにさせておこうと思っていたが、そろそろ君には、その家庭教師とやらを辞めさせようとしていた所だったからな」
「ウチの焦凍には、オールマイトを超えさせる必要がある。家庭教師など、今の焦凍には必要無い」
確かにそうだ。
焦凍くんにはその通り、家庭教師は必要無い。
元々焦凍くんは地頭が良い。基本、勉強はなんでもソツなくこなしている。
家庭教師など、せいぜい高校受験を控えた時に雇うものだろう。
なら、冬美先輩はどうして焦凍くんに家庭教師を__私をつけたのだろう?
「わかったら、さっさと家庭教師を辞めておくんだな」
そう言うと、エンデヴァーはくるりと後ろに方向転換して、スタスタと歩いて行った。
「…………」
私は、何かを言う事もできずに、うつむいてフローリングの床をただジッと見ていた。
(冬美先輩にもう遊びに行けないかもって言わないと)
(焦凍くんにはなんて言わないといけないだろう)
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みずい(プロフ) - ショタろき君可愛ヨ…。( ˙-˙ )続き期待しています!!! (2019年8月14日 1時) (レス) id: 0388b1704d (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 沢山のコメントありがとうございます。気が向けば夢主ちゃんと轟くんが付き合う話も書こうかと考えておりますので、宜しくお願いします。 (2018年7月19日 13時) (レス) id: 30a7b63eb1 (このIDを非表示/違反報告)
うさたま(プロフ) - 完結、おめでとうございます。もし、この後結婚の予定があれば、その時は私も駆けつけます!!お疲れ様でした。これからも頑張って下さい! (2018年7月19日 6時) (レス) id: 2ffea79b62 (このIDを非表示/違反報告)
きよりん(プロフ) - ミミさん» サラッと終わったので驚きました(笑) 完結おめでとうございます☆2人の未来が凄く気になりますが絶対に幸せになると信じています!お疲れ様でした! (2018年7月19日 0時) (レス) id: 5f1549994e (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - はい、そうです。長い間この作品を読んで下さりありがとうございました。これからも宜しくお願いします。 (2018年7月19日 0時) (レス) id: 30a7b63eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミミ | 作成日時:2018年4月16日 23時