28日目 ページ30
教室に着き携帯を開くと、おじいちゃんが通っている病院から不在着信が来ていた
それも山のように
こんなこと初めてだ
どうしたんだろう
すごく嫌な予感がする....
私は教室を飛び出す
麗「あちょっ、Aちゃんどしたん！？」
『ごめんちょっと急用！先帰る！』
そうお茶子ちゃんに言い残し
走りながら病院に電話をかける
心配だったけど、ちょっと具合が悪くなって倒れちゃったりしただけだよね？？
きっとそうだよ
大丈夫、大丈夫！！
焦る気持ちに合わせて走るスピードも早くなる
電話に出た看護師さんは
落ち着いた声で、簡潔に話してくれた
おじいちゃんが倒れたこと
自分で救急車を呼ぶことはできたけど、病院に運ばれた頃には心臓が止まっていたこと
そして、ちょうど私たちがUSJで戦っていた時、
息を引き取ったこと
病院に着くと、霊安室に案内される
そこで、朝別れたぶりのお爺ちゃんと顔を合わせた
顔は真っ白で、体も冷たい
それはあまりにも唐突なことで.
『ちゃんとお別れ..言わせてよ..』
そこからの記憶はあやふやで、
いろいろ手続きを済ませ、何とか家に帰る
帰って洗面所で手を洗う
ふと鏡を見ると
私の容姿が驚くほど変わっていた
『そう言えば、みんな言ってたっけ
こんなに変わってたんだ、別人みたい....』
全然それどころじゃなくて忘れてたなあ..
......そうだ、
お爺ちゃんの個性
使っているのは見たことなかったけど、
人の見た目を変える個性
ずっと私の見た目を変えていた？
何のために、いつから？
私は何でそれを知らない？
沢山の疑問が残ったまま
今日、私はこの世界で一人ぼっちになった
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作者名：Sa_yak | 作成日時：2024年3月27日 13時
