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139話 ページ4

『はぁ、、、はぁ、、』


手を膝について肩で息をする


何分走っていたのか、いつの間にかよく分からない場所まで来ていた


近くにあるベンチに腰を下ろす


凭れ掛かった状態で目に空を映した


『ははっ、、、』


乾いた笑いが漏れる


数秒経って息を吐いた


七海があんな事を思ってたなんて知らなかった


考えてなかった


確かにそうだ


僕が誘わなかったら大事な親友を助けることが出来なった無力さ、喪失感を感じる人生を送ることなんてなかった


僕があの時もう一度会ってやるとでも言えばーー


゙私はAの普通を奪った非術師が大嫌いだ゙


傑に呪詛師の道を゙選ばせだのも僕か


僕に出会わなければ傑は呪詛師にならなかったかもしれない


別に悲観的になってるわけじゃない


事実だと思った


傑がそう言ったってことは少なからず呪詛師になるのに僕が理由に入っているから


『僕って人を不幸にさせる天才かもね』


呪術師より呪詛師に転職した方がいいんじゃね?なんて冗談が浮かぶ


「五条先輩?」


名前を呼ばれた


顔を動かさず目だけ向ける


『伊地知、、、』


そこには何ヶ月か前に一緒に任務をした伊地知がいた


『いやぁ偶然だね。任務帰り?』


手を上げ笑顔で言う


伊地知「は、はい!そうです!五条先輩も?」


背筋をピン、と伸ばし返事をする


『いや、今日はオフ』


伊地知「そうですか、、、」


会話が途切れ、辺りが静まる


伊地知「あ、あの、五条先輩、、、気のせいだったら申し訳ないんですけど、、、何かありましたか?」


恐る恐る聞く


この前の時のテンションで話してくれなかったことに疑問を抱いたのだろう


『伊地知』


伊地知「は、はい!!」


『僕の隣座って』


手招きする


伊地知「え、、、?」


『僕の隣に座れ』


有無を言わさない声色


伊地知「ハイ(せ、選択ミスったぁぁぁぁ。殺される!)」


ガチガチになりながらも1歩1歩進みAの横に座った


『伊地知さ、まだ補助監督になるの視野に入れてる?』


伊地知「はい、一応、、、それがどうかしましたか?」


首を傾げながら言う


『悪いけどその件は忘れてくれない?』


伊地知「え、ど、どうして、、、!」


身を乗り出す


『よくよく考えれば伊地知みたいな弱い奴が補助監督を全う出来るかなって』

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胡蝶 恵@副垢(プロフ) - 好きです(唐突な告白) (2022年1月9日 3時) (レス) @page22 id: 5b2f0bd76c (このIDを非表示/違反報告)
モッチー(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます!自分の作った作品をそんな風に言って頂けてとても嬉しいです(*^^*)これからもどうぞよろしくお願い致します! (2021年3月21日 18時) (レス) id: 982b2a960d (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く楽しめました!!。成り代わり作品は、大好きなのでこの作品も凄く好みで良かったです。これからも無理せず自分のペースで更新頑張って下さい。 (2021年3月21日 15時) (レス) id: 98ce85bdde (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モッチー | 作成日時:2021年3月15日 12時

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