合縁奇縁

嫌厭 ページ10

蒼side





今日もいつも通り一定の距離をあけお嬢の監視





乾赤音と楽しげに話しているお嬢が目に入る





たまたま帰る時間が一緒になったみたいだ





学校が違うのに揃うって､､､





相変わらず運がある





｢お前何してんの？｣





お嬢達が角を曲がったのを見届けてオレも曲がろうとした時、声を掛けられた





その声が誰なのか分かり、顔を歪める





振り返ると予想通りそこにはーー

























『佐野真一郎､､､』





佐野真一郎がいた





真一郎｢？｣





見つめると首を傾げられた





『別にアンタには関係ないことです』





早くどっか行けと目で訴える





真一郎｢そんな冷たいこと言うなよ｣





どこか行くどころかケラケラと笑い返された





､､､やっぱ苦手だ





真一郎｢敬語じゃなくていいぜ｣





『いえ大丈夫です』





真一郎｢年上だからって遠慮してんのかぁ？｣





距離置いてんだよ





分かれよ





『そんなんじゃないです』





真一郎｢兎に角敬語外せよ。な？｣





､､､､､､､､､





埒が明かない





『､､､オレはここで失礼します』





踵を返す





こいつに構ってる場合じゃない





お嬢を追い掛けないと





真一郎｢お前さ、いつからAと知り合いなの？｣





は





その一言は足を止めるのに十分だった





『な、に言って､､､』





思わず言葉が詰まる





その聞き方だとオレとお嬢が、



































兄妹じゃないって知ってるみたいじゃねぇか





辺りが静まり返る





佐野真一郎はポケットから煙草を取り出し、火を付けた





その間にオレは見つめているだけ





こんな奴相手に焦っている自分が腹立たしかった





真一郎｢少し話さねぇ？｣





煙をひと吹きすると、そうオレに声をかけた





〜備考〜
この前真一郎さんの前で一人称がオレだったため、今回もオレを使っている

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