208話 ページ25
歌姫side
『､､､､生きてた』
目が覚め最初に写したのは見覚えのある天井だった
死ぬつもりなんて一切なかったが生きていた事に少し驚く
私も大概しぶといわね
ゆっくりと体を起こしたがやっぱり傷が痛んだ
思わず顔を顰める
､､､情けない
、！！
ﾊﾞｯ
視界の端に写った白髪に勢いよく横を向く
『､､､A。居たのね』
A｢､､､､､､｣
Aは何も発さずただこちらをじっと見つめていた
『祓ってくれてありがとう。助かったわ』
A｢歌姫｣
ｶﾞｯ
胸ぐらを掴まれた
ベットから体が少し浮く
A｢歌姫の自己犠牲な所、別に嫌いじゃないよ。その優しさ含めて歌姫だから｣
怒っているような、悲しんでいるような、辛そうな表情
A｢､､､でも、これはダメだろ､､､｣
『､､､別に犠牲になんてしてないわ』
A｢してるでしょ｣
『してない』
A｢してるってば！｣
､､､､､､
『本当に、してないの』
荒々しく叫ぶAを落ち着かせるように諭すように優しく言う
そっと掴まれている手に触れた
ーー震えていた
『だってAならすぐに駆けつけてくれるって分かっていたもの』
仮に｢別に周りの為に死んでもいい｣なんて考えていたならそれは自己犠牲だと思う
でも私は死ぬ気なんてないし、むしろAが来るまで何がなんでも生きてやるって思ってた
A｢顔の傷、治療するのが遅かったから跡残るかもだって､､､分かってる？早く避難したら綺麗に治せたかもしれないんだよ？いや、硝子ならきっと出来てた｣
Aが胸ぐらから手を離し、顔に巻かれてる包帯に触れる
A｢女が顔に傷作るとかバカだろ､､､僕がもう少し早かったらーー､っ､､それでもさっきと同じ事言えるの？｣
『えぇ言えるわ。何回でも言ってあげる』
A、ともう一度呼びかける
両方の頬を包むように顔に触れる
怒っているのに眉を下げ苦しそうな顔をするAに、私は案外Aの心の中を占めている人物だと思った
それにどうしようもなく嬉しく感じる
心配してくれて
怒ってくれて
顔の傷を気遣ってくれて
『ありがとう』
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モッチー(プロフ) - レンさん» 早速メッセージして頂きありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2022年2月15日 16時) (
レス) id: 982b2a960d (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - またまた、コメントお邪魔します。やっぱりモッチーさんの作品大好きです。応援しています。 (2022年2月15日 15時) (レス) @page46 id: 379b8b8e7c (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 更新ありがとうございます。大好きです。 (2022年1月23日 18時) (レス) id: 379b8b8e7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モッチー | 作成日時：2021年5月16日 4時
