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11話 ページ13

何故シカマルが話しかけて来たんだろう。

昨日あんな態度を取ってしまったのに。

そもそもなんでこの場所がバレたのだろう。


「…なんで?」

「なんでって…お前、わかりやすいんだよ。」

「ぇ、そんなに隠れるの下手だったか?」

「いんや、隠れるのは完璧だったと思うぜ。でもお前目つき悪いからすぐわかった。」


………?

つまり下手だったのだろうか?

NARUTOの世界に来てから修行してそこそこ強いと思ってたんだけどな。


「まぁ、そんな話をしにきたんじゃないんだよ。ぶっちゃけ、お前今、何しようとしてたんだ?」

え。もしかして殺気とか出てたのだろうか?

いや、あれは自分死のうか考えていただけであって人殺ししようとしてた訳じゃないんだ。

とか素直に言えない。


「……何も、してないけど?」

「へぇ…お前の悪い癖だぜ、それ。たまにしてんの見えてんだからな。」

「……?………はぁ??」


俺いつも殺そうな勢いしてんのか。

それは知らなかった。思考が殺気に変わってるとは。


「で、お前今、何に悩んでんの?」



……痛いところ付いてくるな。

流石に転生者とかそういうことは言えない。

未来を知ってるとか、言えばシカマルでも笑うだろう。

シカマルの顔をちらりと見ると、真剣な顔をして俺を見ていたり


……一つ、人生相談に乗ってもらえるか?

「…俺、他人のことでこんなに悩んだこと、無かったんだ」

この世界で俺は要らない。だから俺がいることで原作が壊れて、未来が変わるのは辛い。

「最近まで、どうでもいいって思ってたんだけどさ…」

モブとして生きていけないぐらいに、少し混乱しているんだ。

「お、お前…」

「ああ、わかってるんだ…!俺には何も出来ないって……」

今だって俺が存在しているせいでシカマルと関わっている。

見つかってしまった以上、記憶も人生もゲームのように変えれない。

転生させてもらっても、また1度きりの人生。

でも自分勝手にしていい世界じゃないんだ。


「あ、うん。そーだな…」

「とりあえず、A。お前自分のために生きれば?」

は?

「お前の話聞いてると、自分差し置いてものを考えてるように聞こえる。」

いや、だって…

「大人になった時のこと考えてみろよ?いつまでもそれに執着してると思うか?」



「な?他人のことは自分の後でいいんだ。そんなことで自分の首を絞める様なことしなくていいんだよ。」



心の穴が埋まった気がした。

そっか、自由でいいのか。

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作者名:Roji | 作成日時:2017年9月17日 13時

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