私の王子様は、超ドSでした。[ 2 ]

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＊＿ 琥珀 side



琥珀「…………。」




昼休み、教室。


俺は今、すごく不機嫌です。



あんなに泣いて帰っていったAが、

なんで高尾といかにも楽しそうに

運動場で追いかけっこしてんだよ。


窓から覗けば見えるし、見せつけかよ。



おまけに………。




稲葉「琥珀くん、食べないの？ウインナー。」




先日の席替えで、1番後ろの窓際になった俺。


そして、なぜか隣になった女子、

稲葉がしきりに話しかけてくるのだ。



いつもの昼休みは、高尾や浅野たちと

ワイワイ騒いでいるんだけど。



あれ以来、高尾との関係はイマイチで。


浅野は、委員会の仕事で最近いないことが多い。




稲葉「ねぇ、琥珀くーん？」


琥珀「………」


稲葉「…琥珀く〜ん〜！！！」


琥珀「……何？おばさん」


稲葉「やだ〜！！///
琥珀くんったらもう、ツンデレなんだから！！」


琥珀「……はぁ…」




俺はこの自意識過剰女に呆れて、

窓の外を眺める。……がしかし、


そーだそーだ。窓の外の運動場では仲良く

イチャついてんだ、高尾とAが。




稲葉「琥珀くん、見て〜」


琥珀「………」


稲葉「ねえ！！琥珀くん！！！」




あー、もうなんだよ。と思いつつも、

俺は優しいから((

見てあげる。




いつ出したのか、俺のノートに、俺のペンで、



『琥珀くん好き』



と書かれてる。なんなんだ、こいつ。




『好き』って確かに嬉しいけど、


なんだかんだ、Aのことで


頭がいっぱいな俺は返事など考えていられなかった。



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