私の王子様は、超ドSでした。[ 2 ]

（６０） ページ24

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放課後。




重かった気持ちは、ののかのおかげで

すっかり良くなり、軽い足取りで屋上に続く階段を上る。






A「……ふぅ、」





扉に手をかけ、大きく深呼吸。


きっとこの扉の向こうに高尾先輩がいる。




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＿＿＿＿＿＿＿＿＿ｶﾞﾁｬｯ





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高尾「…A、」






そう、私の名前を呼んだ高尾先輩の目は、

少し赤くなって、頬にはうっすらと涙の跡が残っていた。









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高尾「……滝沢琥珀。」


A「…え？」




突然出てきた奴の名前に思わず、顔を上げる。






高尾「やっぱ、忘れらんなかったか」


A「……っ、ごめんなさi(高尾『謝らないで。』


高尾「…Aは、悪くないよ」









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黙り込むしかなかった。何も言えなかった。



私、ほんとにバカだ。


優しい高尾先輩に甘えて、おまけにこんなに傷つけて、

『Aは悪くない』って最後まで私を守ってくれたのに。



それでもやっぱり、琥珀先輩が好きだなんて＿＿＿＿＿＿＿。


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