先輩、キミは覚えていますか？[続編]

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──────ﾎﾟｸﾎﾟｸ…ﾎﾟｸﾎﾟｸ…

「南無阿弥陀仏〜〜……」



一定のリズムで耳に入ってくる、

お経と木魚の音。




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──────工藤くんのお通夜が終わって、

帰ろうとした時。



「……Aちゃん…」



誰かに呼び止められた。


振り返ると……、工藤くんのお母さん…。



A「……あ、工藤くんの…」


工藤母「……春臣。事故であなたと一緒に運ばれて、

それからずっと、うわ言であなたの名前を……。

『A、A』って、ずっと……。」



A「………。」


工藤母「…春臣の脳腫瘍のことは知ってる？」



の、脳腫瘍……？

肺炎じゃ…なかったの？



A「……知りませんでした。」


工藤母「…一度、手術で治ったのよ。

でもね、あなたとイルミネーションを見に行く前、

受けた検査で再発していることが発覚して。

寿命はもう……




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半月くらいしか残ってなかったの。」


A「……うっ…ぐっ……、」



病気のことを聞いた時、

私は初めて涙を流した。


信じれていなかった。

信じたくなかった。

あなたの死を受け入れられなかった。


あなたは、どんなに辛い時でも

私のために生きていてくれた。


そして、最後は私の命を守った。



私、生きるよ。あなたの分も。




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工藤先輩、見てて ───。


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