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『お疲れ様、カワル。圧勝なんて凄いじゃない』
私はあたかも、買収の事なんて知らないフリをして話しかけた。
まぁ、でも__________
淑光「ありがとう、A。
でもね…」
淑光は頬に手を添え、視線を合わせてくる。
淑光「…知っているのでしょう？
私が勝利できた本来の理由を…
今の貴方の態度は不自然だったわ」
…淑光には全部お見通しなわけだけどね
『…バレちゃったか』
淑光「演技力は高いけれど………最後まで自然になりきれていない。それが貴方の課題ね」
『ふふっ…そうね、それは私もそう思うわ』
…流石というべきか、演技を生業にしてきた人は洞察力も高い。
…こういう所、凜と少し似ているな。彼も人の��嘘��を見抜いてしまう人だから。
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淑光「A。次のゲームで一度だけ出てくれるかしら？」
『………えっ？』
私は淑光の頼みに戸惑った。
2回戦は淑光考案のゲームだ。
勿論、演技力が試されるものなのだが、なかなか難しそうな内容なのだ。
プレイヤーは淑光だし、関係の無い筈の私が出るのはアリなんだろうか…？
『どうして私を？』
淑光「…私、貴方に興味があるのよ。
生まれ持った才能が違う、世界随一の天才……是非とも実力を確かめてみたいわ。
一回限りなら、Aの参加も可能かしら？」
淑光の視線が、近くにいた黄泉月さんに向いた。
るな「うん、場の全員が同意すればAちゃんの参加もOKだよー！
ただし！一回限りね！それ以降の参加は認めない！
Aちゃんもそれでいい？」
黄泉月さんがこちらを向く。
…まぁ、私も淑光のプレイスタイルには興味がある。
そんな人が私に興味を持ってくれているのだ。許されるのならば、私はそれに応えたい。
『……その申し出、謹んで受け入れましょう』
淑光「ありがとう。我儘を言ってごめんなさいね……
演技は私がするから、貴方は答えを出して頂戴？」
『えぇ、頑張りましょうね』
…そして、夢子達の同意も得られ、私は2回戦に参加する事になった。
…正直、演技のことは専門外だ。当てられる確証はない。
けれど、私なりの知恵で演技を見抜いてやる。
グッと拳を握りしめた
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作者名：サナ | 作成日時：2022年5月23日 18時
