エマの姉.【約束のネバーランド】 (ページ35)

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31話ページ35

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別に嫌ってるわけじゃない

けど、物語の主人公であろう人が異分子である私と関わってくるのが嫌なのだ。

………まぁ私がいるのが悪いんだけど

そんな気持ちを出さないように、感情を押し殺しながらエマを部屋に通した。

『…どうぞ』
　

「！ありがとうございます！」

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「すみません…今日、休んでたんですよね…」

『…ううん、大丈夫。それでどうしたの？』

　

紅茶をカップに注いでエマのそばに置く。
それをエマはニコニコして受け取った。
　

一口飲んだ後に、エマは口を開き始めた。

「私……今夜にレイ…親友と出立するんです。
だから、その前にAさんとお話したくて」

『…私と？』

　

ああ、そっか。レイと七つの壁に行く事になったんだ。
ちゃんと原作通りに進んでいた。
　

……良かったはずなのに、なんだかどうでもよくて
ほっとする事も出来ない。

どうしちゃったんだろう

「はい！…Aさん、話してると落ち着くんです。
それに…私の実のお姉ちゃんだって知ったから…」

『…そっか』

そう笑う彼女は、もうそれだけで優しさが滲み出ていた。

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『……。』

───────ねぇ、エマ

今あなたと話している私は、あなたと違って全然優しくないの

あなたは綺麗だけど私は汚れているの

あなたのように勇気がないの

　

だって私はずっと逃げているから

姉になんかふさわしくない

　

だから、だから…
　

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私にそんな、憐れむような目を向けないでほしいな